2008年12月4日木曜日

臨時個人面接の時間

上総は貴史と共に、自分たちの部屋に戻るつもりでいた蔵八宝 。一度、クラス全員で大部屋に集合し、そこで夏休みなにをやらかし、どこらへんで遊びほうけたか、最後に宿題はどこまで進んだかなどを報告しあう予定だ。どうせ、三十分くらい余裕があるのだからと思っていた。まあ、一応は、研修らしきことも新一粒神 、まぜておかねば。上総なりの考慮点だった。菱本先生も待ってましたとばかりにOKを出した。おい、立村、ちょっと来いなんでしょうか奥歯をかみ締めて理性を保つよう、自分に鞭を入れた。気付いているのかいないのか男根増長素 、菱本先生は時計をちらりと見て、次に貴史の方に軽く頷いてみせた。悪い、羽飛、ちょっと立村とふたりっきりにしてくれないか?先生、まさかそういう趣味だったのかよからりと貴史が言ってのける。ばかだなあ。俺は完全なノーマルだよくもまあそんなことがいえるもんだ。貴史に救いの目を向けたが、あっさりと階段を昇ってしまったV26 。こんなはずじゃなかったっていうのに。ただでさえ車酔いが消えていないっていうのにだ。一体何を言いたいんだろう。また予定変更して外に出ようなんて言うんだろうか。たまったもんじゃない。真っ正面に坐ろうとした。菱本先生は首を振って、隣のクッションを軽く叩いた。要は、隣に来いってことか。冗談じゃないV26 。耐えているのは自分が二年D組の評議委員だというプライドだけだった。冷静沈着でありたいという意地でもある。上総はかばんを、菱本先生との間に区切り線代わりに置いた。立村、お前、夏休みはどうしてたんだ?言葉はいきなりがらりと砕けた。いつものようにしかりつけたり頭ごなしに怒鳴りつけたり、そんなもんではなかった威哥王三鞭粒。ぞっとする。気持ち悪い。いえ、別にそっけなくも、礼儀は忘れないように答えた。お父さんと、どこかに行ったりしなかったのか?別にそういうことはありませんぴんときた。もっとも上総の嫌っているパターンだった。防御しなくては九鞭粒。大変だなあ、お前のうちも、野郎がふたりだったら大変だろう?たまに母が来ますからそのへんは本当のことを言ってやった。そうか、お母さんも心配なんだなあ。そりゃそうだな。一人っ子だったもんなあ、お前はだからそう、お前なんてなれなれしい呼びかけするなよな。胸焼けで倒れそうなのに、ますますひどくなる終極痩身。一人っ子と、心配と、どう関係があるのかわからかった。銃があったらぶっ放してやっているだろう。一時期、巷では教師を殴る生徒たちという現象が取りざたされたことがあった。青大附中ではあまりそういうのを見かけないが、他の学校では今でもなんとなく起こっているらしいという。菱本先生に対してだけは、そうしてやりたい。少しずつ離れようとした。まあ、いいだろ Cialis 。少しくらい。ところでだ、最近立村は、何か悩んでいることとかないのか?別にそういうのはありませんほら、清坂のこととかあるだろやっぱり来たか。クラスで公認カップルになったのは事実だった。でもクラスの連中はさほど変な目で見ていないはずだ。要は一番色眼鏡で除いているのが、菱本先生だってことだ。上総は答えを探して軽く指同志を絡めた巨人倍増。あれかこれかと、迷っていた。別に、そういうことはありませんまあ逃げるなよ。初めて付き合ったんだろ。清坂は面倒見いいからなあ。気持ちはわかるだからなんだっていうんだよ!言葉にならない言葉で口がねばねばしてきた。夏休みは巨根、ふたりっきりで会ったりしたのか?よかった。これなら答えは用意されている。堂々と答えてやった。はい、羽飛と三人で、宿泊研修の計画を練っていましたほお、羽飛かあにやけだした。何を言いたいのかがおぼろげにわかる。羽飛と清坂は仲がいいもんなあ。お前、妬けるだろ別にそういうことはありませんから早くこの男宝不毛な会話を終わらせたい。上総は必死に席の立ち方を考えた。思い切ってぶっ倒れてしまおうか。でも介抱されるのは絶対にいやだった。周りには誰もいない。みんな自分の部屋に戻ってしまっているんだろう。羽飛、一生恨むぞ男宝。上総の本音を気付かぬかのように菱本先生のお言葉はさらに続いた。まあなあ、お前からすると、あの二人は親みたいな存在だろうなあ。羽飛はやんちゃだが性格はあったかいし、清坂は清坂で面倒見がいいもんなあ。立村、お前もあの二人みたくなりたいから、必死に評議委員をやっているんだろうとは思っていたよ顔をほころばせて福源春で上総を見つめてきた。うっとおしい。吐き気がする。身をかわそうとした。でもな、人間にはそれぞれ向き不向きってものがある。いくらお前が懸命に努力しても、受け入れられる部分とそうでない部分それぞれがあるものなんだ。立村、お前、青大附中に入学してから無理してないか?別にそういうことはありません目を逸らせたまま上総は答えた。自分に不釣合福源春いな立場に立ってしまって悩んでなんかいないのか?別にそういうことは全くありませんもう耐えられなかった。これ以上菱本先生の側にいたら、自分が何をしでかすか分からない。それこそ、手元にあるバックで殴りつけるか、ソファーをひっくり返すか三体牛鞭、握りこぶしで頬を張り倒すか。そのどっちかだ。今まで、自分の手で人を殴ったことは一度もない。大人に対して怒鳴り返したこともついぞない。必死に押さえてきたからだ。しかし、この状態、この現状。ありがとうございました。少し気分が悪くなったので、先に戻りますおい、立村、逃げるのか頭の中で何かが破裂するような音がした三體牛鞭。上総は一気に立ち上がって、まだ微笑みを絶やさずに見上げている菱本先生に一礼した。どういう顔をしていたのかは想像がつかない。きっと泣きそうな顔をしていただろう。みっともないくらい、顔がゆがんでいただろう。上総が自分の中で理想とする、青潟大学附属中学二年D組評議委員の、端正な表情では、決してなかっただろう狼1号。言いたいことがあるんだったら、はっきり言うんだ。俺はなんでも答えるぞ。ほら、何が言いたい別に何も言いたくありませんから殺意すれすれの感情を胸元のあたりに貼り付けたまま上総は背を向けた。こんな言葉に他の連中は感謝したり感動したりできるんだ狼一号?どうして誰も、一発殴りつけようとかしないんだ?第一、どうして二年D組の担任としてあいつは評判いいんだ?絶対、絶対殺してやる。それともなにか?そう思う俺の方がおかしいのか?なにが親のような存在なんだ?逃げるだと?階段を昇って後、ホテルの部屋をノックするまでの間、誰にも顔を見られないですんだのが救いだった。独り言をつぶやきながらMotivat、げんこつを握り締めていた自分の姿は即座に抹殺してやりたいものだった。それは自分がよく知っている。永遠に見せたくない表情だった。2サスペンスドラマを見ながら一言どうした、立村。菱本先生としゃべっていたんだろ。なにつっこまれた?テレビをつけたままベットにねっころがっている貴史がいた。こいつのことを、なんで親と思わなくちゃいけないんだよ!深呼吸をした後、上総はゆっくりと首を振ったlevitra 。口元だけは笑うように。羽飛、あのさなんだ?噂に聞いたんだけどさ、うちのクラスは父兄およびよそのクラスからも人気が高いんだろ。菱本先生のクラスになりたいと願うやつらがいっぱいだって聞いたことある貴史はゆっくりと寝返りを打ち、身を起こした。テレビの音量を低くするため、スイッチをひねりながら、ああ、そうだってなあVVK。だってA組みたくさ、成績と進路の話しかしないとこもあるだろ。盛り上がらなくて一人、退学する奴が出たって話を聞いたぞ。学校行事に全然燃えないところとかも、ほら、B組なんてそうだったらしい。部活に入っている奴がほとんどだから、委員会活動にも情熱がもてねえとか言って。C組はC組で、女子が死ぬほどうるせえだろSEX DROPS 小情人。それ考えたら、D組ってさあ、妙に仲いい。俺は好きだぜ。このクラスそっか。羽飛は好きか口の中で舌打ちし、ベットの上にバックを投げた。時計を見て、まだ余裕があることを確認した。立村は嫌いなのかよ嫌いじゃないよ。たださ言ってしまおうか、隠しておこうか、迷った。テレビの画面をちらりと眺めた。ちょうど二時間ドラマの山場らしく、探偵と犯人の対峙シーンが流れていた。ナイフを持って脅している女とsex drops 小情人、冷静に答えを出そうとする男。ストーリーは終盤に入っていると分かる。なんていうか、とにかく、こうしてやりたいって思うのは俺だけか?指差した。犯人の女に向けた。貴史も画面に改めて目をやり、ほおとため息をついた。菱本さんにかあったりまえだろう。どうして羽飛、お前冷静でいられるんだ?へえ、何か言われたのかよ、また福源春。美里と付き合っていることでからかわれたんだろ。まったく、立村はそういうところがうぶだよなあお前にしょっちゅうつっこまれているから慣れてるさ。それより言いたいことを口にするのははばかられる、何かがあった。貴史の顔を正面からにらみつけてしまったらしい。ぎょっとした表情をして、身を引かれた。ごめん、別にお前のことを言ったんじゃ驚いたぜ。立村すげえ目でにらむんだもんな。ま、落ち着けよ貴史はガムを一枚差し出した花痴。枕もとにおいてあったらしい。今朝もらったミントではなく、なぜかブルーベリー味だった。すぐに口に入れた。甘いものを舌先で感じると、なぜだか落ち着いた。つばがちゃきちゃき音をさせる。ふたり、その音だけが響いていた。犯人、どうなるかなたぶん包丁で自殺すると思うよ上総は、予想通りの場面を眺めながら、ぼんやりと血しぶきを見つめていた紅蜘蛛。絶対に言えないことだけど、たまにこうやってしまいたくなる時がある。人からは大げさすぎると言われるかもしれない。こんなことを考えるお前が悪いと言われるだけだろう。でも、菱本先生の話を聞いていた時。もし、刃物を持っていたら押さえられていたか自信がない。3てさぐりのクラスミーティング結局、十分くらいしか部屋にいられなかった紅蜘蛛。部屋から出て、一階の大広間に向かった。第一日目のクラスミーティングだ。菱本先生には説教をしないよう、遠まわしにお願いしておいたのだが、果たしてどこまで通じているだろうか。誰か反抗しろよ、とつぶやきながら畳に上がった。すでに女子全員SPANISCHE FLIEGE 、男子の半数以上が足を伸ばしてわやわややっていた。菱本先生が上座である。背後にはカラオケセットを始め、敷き板がやたらと光る小上がりの舞台。幕の端っこには祝・浜松組と金の刺繍が施されていた。おい、ここなにか『組』の何かなのかよ貴史が耳元でささやいた。明らかに勘違いしている。建設会社の名前だよ。まかりまちがってもまずSPANISCHE FLIEGE D6 いとこからじゃないって上総は紫色の幕側にすわり、片膝立て、片膝は伸ばしたまま落ち着いた。全員が揃うまで始められないけれども、たぶん大丈夫だろう。仕切り役は一応自分でやらなくてはならないけれども、たいしたことではない。夏休み、みんな何処に行ってましたか?何をしてましたか?小学校レベルの内容だ。菱本先生が知りたがってるんだからしかたない。前もって電話連絡でちゃんと、一応もっともらしいことSPANISCHE FLIEGE D9 、作っとけよと伝えておいたから、みなそれなりの『思い出』を捏造しているはずだ。南雲がひとりで入ってきて、ふすまを閉めた。ということはもう全員ってところか。すでに奈良岡との行動は別々らしい。当然だ。まさかホテルの中までも、部屋の中までもべたべたしていたら大迷惑だ。さすが次期規律委員長、本能より理性を優先しているSPANISCHE FLIEGE D6。坐る場所もちゃんと野郎連中と一緒だ。数えようと立ち上がり見回すと、美里も一緒に腰を上げた。ざっと見渡し、上総に向かって大きく二回、頷いた。何を言いたいのかわからなくて近寄ろうとしたら、手を振って押しとどめるしぐさをした。いるよ、全員。始めて大丈夫数えたのか?当たり前でしょ!美里はすぐに古川こずえたちと混じり花之欲、膝を抱えてさえずりだした。菱本先生にそう言ってくれればいいのに、なんであっさりと。疑問はあっさり貴史が解いてくれた。お前、数えるの苦手だろ。人にしろ物にしろああ、確かに去年の遠足の時、お前何回、集合した奴らの頭数、数えなおしたか覚えてるよな。立村答えるしかない。あっさりと。五回、よおく、覚えてるさだろ西班牙蒼蝿水。その時美里もいたよな思い出した。隣でじっと見ていた様子だったが何もあの時は言わなかったはずだ。黙って、ようやく数が合ってほっとした上総の後から乗り込んでいったはずだ。つまり、あいつお前の行動を、頭の中にひとつひとつインプットしてるんだなあ。やっぱり美里は怖い女だ要は、よく出来た彼女がいて幸せだなって言いたいんだろ、羽飛D10 媚薬 催情剤 。よく出来た評議の相棒がいて、俺は幸せだって思うよ言い捨てて、上総は菱本先生に声を掛けた。まだ声がくぐもっている。響きが荒い。咽がちくりとする。先生、全員揃いましたいわばなおざりに、菱本先生の指名により答えていく形。円陣で適当、一応はみな旅行もしていたようだし、ネタに尽きることはなかったK-Y。そうか、じゃあ、清坂、お前はどうしてたんだ?夏休みこそっと一声、デートでしょ、デートと響き、ほとんどの視線が上総と、なぜか貴史の方に向いた。笑っちゃいけないけれど、笑いをこらえられない、そんな雰囲気だった。首から上の空気がぼこっとふくれてあわ立ったみたいだった。隣り合った貴史と顔を見合わせ、すぐによそを向いたK-Y。意識してるなんて、思われたくなかった。それは貴史も同じようで、反対方向の天井を見上げあくびをした。そんな雰囲気を無視できるのが清坂美里たるゆえんだろう。ちらっと視線を男子一同に投げかけた後、小学校の時の友達と、泊りがけで海に行きました。みんな思ってるとおり、羽飛くんとも一緒ですよ。ええ、みんな三便宝、期待してたでしょ!確信犯。お見事だ。毒気を抜かれた格好で、みなぼそぼそと隣同士でつぶやき始める女子たち。男子はあまり反応がなかった。もちろん、清坂美里の彼氏が誰であるかを、よおくわかっているからだろう。ほお、そうか。じゃあ、羽飛も一緒かそうです。でも、ちゃんと、大人もいましたから安心してください五便宝。うちらの両親と、あと別の友達の両親とつまりなにか?家族旅行か?菱本先生が身を乗り出して訊ねた。うん、だよね貴史もはっと気がついて、こくこくと頷いた。恐るべし。この二人に照れとかはにかみとかは無縁のようだった。いまさら気付いたというわけでもないけれど、上総からしたら貴史と美里とのつながりは、想像を絶するものがある三便宝。気を遣っていないくせに仲がいいなんて、上総の感覚ではまず理解しがかった。そうか、お前ら仲がいいなあだっていつものことだもんね普通だったら貴史がここで、冷やかされる羽目になっていただろう。ひゅうひゅう攻撃だって仕掛けられるはずだ。なのに男子のみ、知らん振りを通している。そんなのどうでもいいから早く終わろうぜ、と言いたい男子達の本音が、鼻息、吐息、鼻水の音でよく、わかった西班牙蒼蝿水。上総はふと、古川こずえの方を覗き見た。美里の隣で思いっきり唇をかみ締めている様子だった。上総と一方的下ネタ漫才をかましている時とは大違いだった。もちろん隠しているつもりなのだろうし、立場としては美里と一番の仲良しだ。言いたいこともあるだろう。しかもクラスの大多数は、貴史への片思いを重々知っている連中だ。どうでもいいけどさVigRx、入り組んだ人間関係だよな。海辺の思い出や、拾った貝殻でこしらえたアクセサリー自慢やら、いろいろ説明する美里の声。すでにふたりから聞いていた。妬く必要なんて、さらさらない。周りだけが上総のいる方に向けて、吐息攻撃をかけてくる。意識はしていないだろう。でもなんとなく、ふわあという、様子をうかがうような音Xing霸・性霸2000 。別に関係ないだろ、人のことなんだから。上総は空気に、色をつけてみたかった。男子から来る吐息と、女子から来る視線の色は、果たしてどんなものなんだろう。円陣の真中に空気がたまって球になり、やがて光りはじめる、そんなSFドラマを観たことがあった。その球がゆっくりと上総の前に近づいてきて、やがて頭の上に乗っかる日本秀身堂救急箱。そこでうわっとばかりに液体となってこぼれおちる。頭の上にマーブル模様の液体が零れ落ちる、またそこでぐるぐると首の周りを浮遊しはじめる。俺が感じているのはまさにそれなんだけどな。でもそんなこと言ったって、変だと思われるだけだよな。立村、どうした、妬いてるのか?かしいでいた頭を建て直し、上総は空気の妄想から抜け出した。まだ首筋にはもやもやとした視線がまつわりついている。声は、菱本先生だったWENICKMAN。許されたとばかりに、周りから笑いが小さく沸いた。下手に答えるとどつぼにはまりそう。無視した。まったくなあ。ほら、立村、お前の番だ。どこ行ったんだ?さっき答えなかっただろマーブル状の空気の輪で、咽を締められたようだ。苦しくて痛い。どこにも行きません。家にいました海には行かなかったのか?いいえ、ほとんどこの合宿の巨人倍増準備でした海なんて大嫌いだからなんて、ことはさすがに言えなかった。暑いだけならまだしも、咽が渇いて熱が出て、動けなくなって、食べられなくなってと、ろくなことがない。一日中ベットにひっくりがえっていて、麦茶を飲みつづけていたなんて絶対に。そうか、そうか、だからお前いまだに焼けないんだなあ妬けるは焼けると同じ発音だった奎克秀の早早孕診断盒 。掛詞ってやつだろうか。悔しいことに、上総はそういう言葉の当てこすりについては非常に敏感な性格だった。感じたくないのに、かっとなってしまう。言葉がみつからないのに、怒鳴りたくなってしまう。ねじを巻かれたように、じきじきと音が体中からするのはなぜだろう。右手を開いたり閉じたりして、なんとか体の響きを落ち着けた孕友早妊診断試紙。ほら、先生、俺と立村と、美里と三人でさ、やってただろ。宿泊研修の準備をさ。結構大変だったんだぜ。ほとんどこいつが電話掛けたり、ホテル調べたり、観光案内取り寄せたりしてさ。悪いけど、遊んでる暇ねえよな貴史がのほほんとした顔で、割って入った。ほうと、菱本先生も反応する。貴史は上総にちらっと目をやってから続けた。あ、でもさ、立村惠亭の事後緊急避妊薬。お前と一緒に行ったよな。あそこ、青潟市立美術館。ほら、観光するとこ決める時に、美術館に行こうって話になっただろ。あれもどっか行ったってことにならないのかなあ美術館。ちろりと何かが火を噴いた。咽と、そして目の裏で。上総は目を閉じてうつむいた。思い出すようなふりをした。がっと閉じると、買った絵葉書と康楽宝の避妊殺菌膏、静かな館内の冷たい空気がよみがえる。そして思い出したくないことまで思い出してしまう。ああ、行ったな。やたらと直線が多い画家のだよなかろうじて言葉を搾り出すと、貴史は頷いて答えた。現代抽象画展示会っていう、あれ。先生も観にいかなかったのか?な、あれすげえおもしれかったよなあ。いろんな線がさ悦可亭の長効避妊薬、変なものいっぱいこしらえてて見ているうちにいろんなことが思いついてくるんだよ。な、美里、お前もああいうのり、好きだろだからといって美術館の中でやたらとしゃべりまくるのはやめようね貴史いかにもうんざりといった風に、美里が答えた。貴史のほうに人差し指をさし、数回振りながら続けた。なんでだよ。誰もいなかったじゃねえかあのさ、あんたが芸術的感性に目覚めたのはよっくわかったのよ。それは認めるマーベロン(Marvelon)事後避妊薬 。でもでもね。なんで見張っている美術館のお姉さんたちの前で、『これは野良猫の家』『ここは青大附中の影にある謎の銅像に似てる』とか『これは鈴蘭優が歌う時のセットに使うといい』とか、意味不明なことをしゃべりまくるのはやめてよね。人がいなかったからよかったけどさ、ひざ掛けかけて坐ってた美術館の人たち毓亭緊急避妊薬、ずっと私たちを変人って目で見ていたよ上総も含まれているはずだ。何にも話していないのに、貴史と美里だけがひたすら騒ぎ立てていたので、上総の方に少し静かにしなさいやといわんばかりの、冷たい視線を覚えていた。いいじゃねえか。素直な感想を言ってるだけなんだからなあ。そうだろ、立村立村くんはああいうのり嫌いでしょ。あまり関心なかったみたいだもんねいつもそうだった。貴史と美里が話し出すとG.樂激情震動避妊袋、まわりがなくなってしまう。最初は羽飛くんと、ご丁寧にくん付けをしていたのに、関心のあることになるやいなや周りの視線も気にせずにしゃべる、語る、身を乗り出す。隣には複雑な気持ちでいるであろう、こずえがいるのにだ。わけのわからなかった幾何学模様の絵画や、現代美術と呼ばれる針金をぐしゃぐしゃにしたオブジェ。ただキャンバスを真っ黒く塗りたくったよう絵。ペンキをぶちまけたような妻之友、見た目手抜きにしか見えないもの。文字だけを耳なし法一のようにずらっと書き並べたもの。上総は何も言わなかった。口にするとすべてが壊れてしまいそうだった。いつものように、無表情のまま、膝を抱えて坐っていた。4めにみえる危険性大抵黙っていると噛み付きたくなる気持ちも落ち着き、冷静沈着な自分に戻れるはず中絶薬 ru486 。だがミーティングが終り、夕食時刻を迎えても、上総はまだ、元に戻れなかった。もちろん人前で怒鳴り散らしたりとか、菱本先生に味噌汁をぶっかけたりはしない。精一杯の努力でもって、普段どおりの自分で振舞ったつもりだった。あくまでも、つもりだが。でも隣の貴史をはじめ、離れた席の南雲、さらには美里とこずえまでもが帰り際、寄ってきたのはどういうことだろう。廊下で呼び止めた美里は、どうしたの維尼好(WeiNiHao)殺菌膠性液?私立村くんが何かしでかすんでないかと思って、気が気でなかったんだから。あんたが菱本先生嫌いなのはわかるけど、でもああまでにらまなくたっていいでしょがうなずくこずえの姿もあった。全くいつものことながら、立村、あんたはほんっとガキだねえ。菱本さん、思いっきり勘付いていたよ。さっき私たちにもね、聞いてきたんだよ維尼好泡沫消毒液(摩絲型) 。『立村の様子、なんだか怖くないか?』っていいかげんにあしらって部屋に戻ったら、別部屋の南雲から内線電話が入った。貴史が風呂に入っている間だった。あれ、りっちゃんさあ、これから夜の散歩ってやるらしいけど、行く気あるのかどうしてそんなことを聞くんだ?上総の疑問にあっさり南雲は答えてくれた。いや、なんとなく菱本さんに闇討ちくらわせたさそうな顔して、ずっと箸の先、かじってただろ。先、はげてないか司米安(事後緊急避妊薬) ?まずい、完全に見られている。整髪剤であらためて前髪をつんつんさせた貴史は、ぼんやりと坐っている上総に向かって一言。まさかと思うけど立村、お前凶器とか、持ってきてたりするか?なぜ、と訊ねる前に答えが返ってきた。上総のかばんを軽く持ち上げ、ちろりとにらみ、気持ちはわかるけどな。何でも言っちまえばいいのになあなにをだよ多楽士コンドーム(潤滑型) 、と言いたいけれど、図星を指されていることはわかっていた。貴史の言葉には投げやりだけど柔らか味もこもっていることを知っている。気持ちいいかどうか、許せるかどうかは別としても。言い返すなんてことはできなかった。すぐに風呂に入りたかった。ユニットバスだ。頬骨のあたりが妙に熱くてならないけれど、きっと日焼けしてしまったせいだろう多楽士コンドーム(粒子型) 。頭がまだわんわんと鳴っているけれども、ちょっと熱が出た程度だろう。これから夜九時前に、菱本先生と一緒の夜のお散歩があるのだ。シャワーを浴びた。血が氷付けになってしまったようだ。これって寒いってことじゃないだろうか?今は八月だっていうのに。水を浴びるまでは熱っぽいくらいだったっていうのに。羽飛、なんか寒くないか?風呂から上がり、上総は靴下を脱いではだしになっている貴史を探した多楽士コンドーム(超薄型) 。いないと思ったらなんのことはない、歌謡ベストテン番組を見ているのだった。当然、愛する鈴蘭優のデビュー曲を聴くためだ。たぶん前もってチェックを前もってしていたんだろう。邪魔するなという風だった。上総はジャケットを羽織りなおした。寒い?どこがだよ、立村お前やっぱり感覚狂ってるぜ。それよかほら、優ちゃん多楽士コンドーム(カラー型)、可愛いよなあ。ああいう女子がどうして青潟にはいないんだろうなあ上総からしたら音程が微妙にずれているのはどういうことなんだ?くらいだろうか。そんなこと言ったら殺される。熱狂的ファンには、不要に逆らうべきではない、ということを、上総は評議委員会で経験していた。お元気だろうか。結城先輩。相変わらず女性アイドルグル多楽士コンドーム(環紋型) ープの追っかけしているんだろうか。まだ時間あるか?ちょっとだけ横になりたい答えを聞かずに上総は布団にもぐりこんだ。格好は昼とほぼ同じだったけれども、開襟シャツだけは替えておいた。一枚だけでは寒すぎる。ジャケットを羽織っても温まらない。しかたない、薄くてもタオルケットに包まって落ち着きたかった中絶薬(上海華聯) 。蓑虫感覚でもぐりこんだけれども、体温の感覚が冷え切ったままだった。骨だけがアイスキャンディ状態になってしまっているんじゃないだろうか。小学校時代氷に塩をかけて、試験管でアイスキャンディーを作る実験をしたことがある。塩をかけた氷には触れてはいけないと、きつく言われたことがある。手がくっついて大変なことになるからと。まさに今は、氷の身体に塩をびっちり塗りこめられたようだった3月安の長効口径避妊剤。羽飛、悪い、なんかタオルかなにかあるか?あるけどどうするんだよ頼む、寒すぎる、俺このままだと、凍え死ぬ鈴蘭優の黄色いフリルミニスカートに見とれていた貴史は、めんどくさそうな返事でかばんの中を探していた。まだ上総に背を向けたまま長効口径避妊剤 、下半身をベットに残したまま、上半身をかばんの上に傾けたままだった。ほいな、お前寒いって言葉、八月に使うもんじゃねえだろ寝返りを打って貴史があらためて、上総のベットに投げてよこした。受け取った時、急に貴史が身を起こしはだしのまま、上総の顔を見下ろした。靴は履いていなかった。タオルケットの上からさらに貴史の左快諾経口避妊薬片タオルを巻いて暖を取っている上総の様子は、そりゃ変だろう。自分でもそれはよくわかっていた。手を置き、貴史は上総の頭をかるくたたいた。響く、やめてほしい。立村、お前、それって、風邪ってやつじゃねえのかもしれない歯を鳴らしながら上総は答えた。それでこれから夜のお散歩、行こうなんて、思ってねえよな休めたら休みたい酢酸経口避妊薬片に決まってるだろうそいじゃ、休めよ。ほら、俺のも使えってば自分のベットにかかっている、まだ形崩れないままの薄っぺらいタオルケットを貴史は一気にひっぱがした。二つ折りにして、ざくっと上総にかぶせた。顔が隠れた。光が隠れて早漏防止コンドーム 、視界が橙色に染まった。遮られたからだろう。まだ濡れている髪のぬめりが頬に触れて、気持ち悪かった。じゃあ、行くぜ。菱本先生には言っとく。どうせお前、朝から死んだ魚の目してただろ。誰もが納得するってばよ羽飛、助かる顔をかろうじて出し、再度タオルケットを巻きつけなおしつつ上総は感謝の一礼をしたliebea traum 。全く寒さを感じていないであろう、貴史。ふと、ドアの前にある鏡をちらとのぞき、前髪をもう一度つんと上げた。一言。今の立村、何やらかすかわからねえもん。怖えよいつも通りの沈着冷静な自分は、もう演じられないってことだった。二枚重ねると、少しはましだ。上総は鼻を覆うくらい深く、タオルケットを巻きつけた。勝手に唇からもれた言葉はひとつだった威哥王。情けないよな





http://yaplog.jp/akanpo/
http://akanpo.exblog.jp/
http://akanpo.justblog.jp/blog/

ホテル到着よしなごと

なんとか最悪の事態は免れ、朝十時、ホテルに到着した復方天仙 。『黄葉シルバーライトホテル』という、一見ビジネスホテル風の宿を強く推したのは上総の一存だった。父に頼んで一通りホテルの資料と口コミ情報を集めてもらい、二人部屋で、ほとんどこの時期借り切り状態にできて、しかも夕食がついていて、大部屋も借りられる超細螺旋藻。値段も普通の旅館よりはるかに安いという点で満足の行くところを選んだ。本当はしたくなかったのだが、父親の仕事関係で得た情報という後ろ盾もつけ、菱本先生を説得した。これもまた一苦労だった。なにせ菱本先生は絶対に民宿のような、アットホームな環境で龍虎清涼油、男女別の大部屋にすることにこだわっていたからだった。もちろん今までの宿泊研修、合宿はそのパターンだった。しかし、上総にとっては集団で風呂に入ったり、十五人集まっての大部屋に寝たりとかそういうのがどうも好きになれなかった同仁堂安宮牛黄丸(金衣)。一年時の宿泊研修では五人ずつの部屋でかなり神経をすり減らした。帰ってから高熱を出して学校を休んだことを覚えている。もちろん学年で行動する修学旅行の時はがまんするつもりではいる。見境なくわがままを言っているわけではない垂盆草沖剤。でも今回は、二年D組評議委員によってプランニングできる」というものなのだ。自主企画なのだ。だったら絶対に譲りたくない部分だった。当然のことながら、菱本先生には何度も怒鳴られた。だからお前はわがままなんだ、立村、みんなはもっとこの機会に同仁烏鶏白鳳丸、裸の付き合いを求めているんだぞ。学校ではみんなのことを思いやって行動するのが当然のことじゃないのか?一歩も引かなかった。一泊程度だったらまだかまいませんが、やっぱり二泊になるとみな、身体の具合を悪くする人もでてきます。また、いろいろな人と一緒に過ごすことが困難な人もたくさんいますできるだけ冷静なままで話を進めようと決めていた同仁堂安宮牛黄丸。感情のフィルターをかけて、美里と相談した譲歩案を出した。どうしてもそれが問題あるのでしたら、生徒の部屋にはカギがかけられないようにしてもらうというのはどうですか。それだったら、先生も安心して様子をうかがうことができるんじゃない達克寧ですかあまりにも険悪な流れに美里も不安を感じたのだろう。何気なく言葉を挟んでくれた。先生、電話で他の人たちに意見聞いてみるから、それから決めていいですか?立村くんだけの案じゃないから。そうしたら、安心できるんじゃないですか?夏休み最初 99.91藏薬、さっそく連絡網で意見を募ったところ、D組の男女ともにホテル案が受け入れられた。陰で上総がもっともらしい説明の暑中見舞いを男子全員に送ったことを、たぶん美里は知らない部屋割りもツインルーム、二人ずつだった。ひとりだけ三人部屋として補助ベットを出してもらうことになった程度で、問題も特別起きなかった正骨水。上総の同室は貴史だった。端から二番目。一番端に菱本先生の部屋があるのが気に入らないが、それ以外に不満はない。女子の部屋は男子部屋の真向かい一列だった。女子と話をしたい時はロビーを使いなさい。ただし、夜九時になったら自分たちの部屋に戻ること別に、無理して夜這いする気もない 桂林西瓜霜。上総は冷めたまま菱本先生の注意を聞いていた。むかむかして今にも吐き出しそうな状態をこらえたまま、急いで自分の部屋に向かった。番号はあるがカギはない。勝手に入ってこられてもしかたない。ただし、女子は別だった雲南白薬創可貼。男子はともかく女子だけは、カギを持たされていた。美里がそのあたり、女子への電話連絡網で意見を集め、自分なりに交渉した結果だった。上総と違って美里の受けはかなりいい。あっさり受け入れられたようだ。お前大丈夫か、本当に今にもぶっ倒れそうだぞ貴史が心配そうに上総を見る。とにかく、部屋に行ってから宮血寧、少し寝たいまだついたばっかりだぜ。これから黄葉山に上るっていうのにか?一時間だけでいい部屋に入るなり、上総はベットに倒れこんだ。窓が大きい。カーテンの隙間から白い光がじゅうたんに落ちている。寒すぎないけれど熱すぎない。貴史が窓をすぐに開けてくれた。部屋の中から見える景色は、黄葉山と名の金色起点あだけあり、薄黄色の粉末がはたかれているようだった。空気の匂いも青潟とは違う。木々のかすれた粉っぽさが鼻の中に流れるようだった。ななかまどの実が青く、ぶら下がっている。山といっても、むしろなだらかな丘に近い力多精、広々とした原っぱだった。登山遠足のように息切れしないですむ。だから行かなくてはならないと分かっている。でも、どうしようもなく、胃が気持ち悪くてめまいがする。まあもっとも、上総の場合は夏、すかっと気持ちのいい日なんて一日もないのだが。バレーボール大会はさ、絶対優勝しようぜ元気だな、お前も偉哥三鞭。でも俺は戦力から外してくれよなどうしてだよレシーブをちゃんと決める自信がない男子、女子五人ずつ3チームをつくり、原っぱのあいまいな線をしるしに、男女対抗戦をやろうというのが、菱本先生の強行な意見だった。上総にとってはもう、いいかげんにしてくれというのが本音。制服から軽いデニムシャツに着替え、もう一度上総は枕に顔を伏せた超級帥克。五分くらいしか寝てないつもりだったが、貴史がいうには、もう三十分近く死んだように寝てたぜ、お前なのだそうだ。髪はぼさぼさ、目の周りには隈。学校で身なりをきちんとしている上総の顔とは思えない。大急ぎで髪をとかして抱えるかばんを持っていくことにした。父のお下がりである、よくしらないブランドのバックだった野生虫草丸。中には手帳も入っている。今回の旅行をすべて計画した上総の記録である。でもあまり、見られたくないことも書いている。かばんは絶対に手放してはいけないと思っている。2青潟大学附属中学2年D組ファッションチェックまずはロビーに全員が集まった。決して広いホテルとは言い難い。三十人も集まるととにかくうるさい鹿精培元。多少なりとも『山登り』なので私服が許された。しかし明日は街の散策中心なので、制服着用が厳命されている。そんなのどうでもいいのに、とは上総の本音だがさんざんわがままを通してきた以上、無理に逆らうこともなかった。女子の格好はさすが、ジーンズ姿がほとんどな中、キュロットスカートを短めにはいている子もいたりして 中華牛鞭、何気なく男子は目が足元に行っている様子だった。そのくせ隠そうとしているのが見え見えだ。むしろそういう野郎の様子を観察するのが面白かった。美里の格好は、何度か夏休み中に見たツーピースのキュロットだった。マドラスチェックの橙系上下で、ブラウス風の半そでジャケットと、膝丈ぎりぎりのキュロット宝和堂海狗丸。贔屓目なしに見ても、結構似合っていると上総は思っている。しかし口にはしない。何言われるかわからないから。しかし、平気で自分のお気に入りを褒め称える男子もいないわけではない。すっごく、似合ってるよ。彰子さん奴しかいない。南雲の格好はまさに、真っ白いパーカーに少し余裕のあるターコイスのジーンズ姿。濃紺のTシャツには錨の柄がさりげなく施されている。上総もあまり詳しいほうではないが香港宝和堂海狗丸、ある男性芸能人の生き写し、そのものだという。髪がシャギーなのは相変わらずで、どうもきっちりとブローしてきている。一部では化粧道具まで持ってきているらしい」という噂まであるくらいだ。そんな南雲が亀鹿睾丸生精片、本日一緒に連れ歩く予定の奈良岡彰子は、決して似合わない格好をしているわけではない。ちょっとフリルのついたジーンズ系のブラウスに、やっぱりデニムのロングキュロットだ。膝まで隠れるくらいだが、丈がちょっと合わない。一番足が太く見えるラインで切れている。あれは誰か、気遣ってやれよと上総は密かに思っている 五體牛王勃動力。ぽっちゃり体系の奈良岡ではあるけれども、周りが言うほど不細工だとは思わない。むしろ、目が大きい分あどけなさが垣間見えて得をしているのではという気がしていた。ただ、誰かセンスのいい子がもう少しなんとかしてやるべきではないか。その相手は、南雲、お前じゃないのか。貴史はというと、シンプルな黄色のTシャツにジーンズ虫草鹿鞭寶。大抵の男子はジーンズが多い。チノのスラックスを着るようなのは上総くらいのものだった。どうも上総は、ジーンズといわれる系統のものが好きになれない。親類のお下がりで全く持っていないわけではないのだが、もともとからだが細いこともあって合わない、という言い訳のもと一度も着用していない。好きになれないというただそれだけなのだが藏秘男宝、周りからは立村のこだわりって理解できない」と言われる。同じように、丸首のTシャツ、さらにポロシャツのようなものも、よっぽどのことがない限り、絶対に着なかった。体育の授業で否応なしに、学校指定のポロを着用するくらいだ。ひとりだけ、ジーンズのオーバーオールを着ている、妙に似合う男子がいる。水口要(すいぐちかなめ)だった鹿茸腎宝。中に来ているのはやはり襟のついた半そでのチェックシャツだった。暑苦しそうだった。上総は水口に声を掛けた。すい君、大丈夫か?年齢こそ同じだが、精神的にかなり幼いところのある水口は、クラスですい君」と呼ばれていた。いじめるなんてことは誰もしない。クラスのいわば、赤ん坊」のような存在だった西班牙催情薬。菱本先生もその辺はよく心得ているようで、クラスメートの中で一番気にかけている様子だった。水口は小さな布リュックを背負い、頷いた。うん、ちょっと暑いもし、具合悪くなったら無理するな。俺も体調崩したらすぐ帰るから遠慮するなよ水口は見た感じも、さらに行動も小学校中学年程度にしか見えない。ちょっとしたことでからかわれるたび物を投げつけて泣きじゃくるところも、手がかかるのはわからなくもない壮根精華素。こういう奴がよく青大附中に入れたというのが正直なところだ。ガキっぽすぎるとはいえ、成績はトップクラス。そのアンバランスさがかえって、頭を抱える原因になっているらしい。だが菱本先生の水口に対する接し方は『幼稚園児』ターゲットだ。体調の是非をこまめに確認するのはいい。給食の食べ残しをチェックされるのも紐斯葆濃縮藤黄果、まあ仕方ないだろう。だけど、周りの連中と一緒に遊んでいる時に、お前ら水口にあわせてやれよ」と、本人のいる前で声を掛けることはないだろう。もちろんこちらも気を遣っていないわけではない。目の前で自分をみそっかす扱いされた水口の気持ちを全く考えようとしない菱本先生に、上総はいつのまにか憤りを覚えていた。もっとも、水口本人はあんまり気にしていない、風に見える。だから 澳之健OB蛋白痩身素、菱本先生も平気で接するに違いない。上総は水口を人のいないクロークに引っ張っていった。他の連中に聞かれるとまずいことだった。あのさ、すい君。この前のことなんだけどさ、一晩徹夜する自信はあるか?うんと、わからないだよな、その時になってみないと、わからないよな表情を変えないよう気をつけながら、上総はささやいた super fat loss。わかった。じゃあ、どっちにせよ夜中の二時過ぎに、俺がすい君のいる部屋に、用事がある振りして入っていくからさ。無理やり起こすかもしれないけれどいいか?うん、ありがとう水口の表情に陰りが見えた。今にも泣きそうになっている。理由は上総も重々承知だった。それとさ、この前も電話で話した通り、バスの中で間に合わないと思ったら、ペットボトル、あれを使えよ。すい君の隣は、金沢だろ?隠してもらって紐斯葆OB蛋白痩身素、膝にタオルをかけてすれば、絶対に女子に気付かれないからさすごい、どうしてそこまでできるの水口のきょとんとした幼顔に、表情を変えず上総は頷いてから、素早く貴史たちのグループに混じった。だいたい男子のグループには三種類あって、ひとつが貴史の率いるクラスの中心元気いっぱいの連中、ひとつは南雲たちのいる 辣椒油痩顔面膜、ファッションやハードロックにやたら詳しい、ちょっと派手目の連中、もうひとつが水口たちのいる、クラスにちょっとなじめないタイプの連中だった。上総の場合いつも、三グループをふらふらと行き来しているが、メインはやっぱり貴史の補佐だった。よし、それでは全員揃ったか!ではいくぞ!黄葉山ハイキングだ!わーい元気な女子たちが歌を歌いながら玄関に走っていった。本当にみな、元気な連中だ超級脂肪燃焼弾 FAT BURNERS。上総はまだむかむかする胃を抑えながらついていった。貴史がミントガムを差し出した。口の中だけでもさっぱりさせたくて、ありがたく頂戴した。3坂をのぼって千畳敷へバスに乗って三十分。運転手さんは笑顔で迎えてくれたがタバコは手放さない。貴史と美里の二人がバスガイド用マイクを使ってカラオケ大会を催し始めた。その脇でprocomil spray、上総はひたすら目を閉じていた。油断したら大変だ。そのへんお好み焼き状態になってしまう。貴史はマイクを近づけてくる。ほら、立村、お前もなんか歌えよ悪い、頼むからそれだけは勘弁してくれなに嫌がってるのよ。立村、あんた音程狂ってないくせに一年時の音楽歌唱テストで、みな好きな曲を選び、カラオケつきで歌わされたものだった。二時間たっぷり音楽の時間を取ってあったので、結局は紅白歌合戦状態だった繊の痩。企画を立てるのはかまわないのだが、自分でも歌わなくてはならないと知った時、上総はめまいがして卒倒しそうになった。結局、シンプルなバラードっぽい曲を必死に探して事なきを得た。あの時の恥ずかしさといったら、三ヵ月後の『評議委員会ビデオ演劇・赤穂浪士』に匹敵するものがあった。無理させないほうがいいかもXing霸・性霸2000。立村くん顔色真っ青だからほっときましょよくできた彼女がいると助かるということを、再認識する。清坂氏、ありがとう。この一言をささげたい。幸い、横揺れが少なかったこともあって、黄葉山に到着したのは十二時近くだった。山といっても、実際は自然公園に近いつくりとあって、ある程度舗装された坂を十五分くらい歩く程度だった負脂肪 Exilis250。が、その坂が傾斜きつく、いくら歩いていっても平行線が見えない。何にも持ってこない方が正解だったと上総は思った。バックもそんなに重たいわけではない。洗面道具を入れる袋程度のものだけど、歩いているとやっぱりしんどい。でもみっともないところは見せられない。なにせ女子が元気すぎるのだ。美里は古川こずえと一緒に楽しそうに走っていった 可采栄潤美白面貼膜。歩いているのではない、走っている。立村くん、上で待ってるね追い越しぎわにささやいていくのはなぜだろう。あんたも持久力足りないと、将来困るよとはこずえの言葉。何を言いたいんだ。全く。立村、お前そんなに体力ねえのか。手、ひっぱってやろうかとは貴史のお言葉。結構です。そのくらいのプライドは持っている。後ろの連中を心配する振りをして、一歩一歩踏みしめていくことにした。振り返ると立挺90度、下の方では南雲と奈良岡彰子が仲良く昇っている。よく見ると、奈良岡の方がかなり疲れきっている。苦手だろう。こういう体力を使うのは。手を差し伸べて、握れるし、一緒にいてもおかしくないし」と笑顔でひっぱっているのが南雲だ。隠したい気持ちもあるだろうに。奈良岡は目立たないように隅によろうとする。どちらかいうとさ、内側に沿って上ったほうが黑色風暴、楽だよ上総は南雲と目が合い、軽く手を振った。りっちゃあん、そっちはどうですかあ気持ちよい声の響きに上総も答えた。あと、もう少しだよさらに後ろの方はと見ると、菱本先生が手をつないで水口を引っ張っている。ほとんど半べそ状態だ。心配そうに、金沢卓(かなざわすぐる)がくっついている。もっとも金沢の場合一夜八次郎、荷物がやたらと多いので、かなりしんどいだろう。荷物の中身は公認だ。水彩画道具一式。去年の文集作りで、もっとも活躍したのが金沢だった。クラス全員の横顔を、一枚一枚書き上げて、全部掲載したという兵だ。くっきりとしていてひきつけられる雰囲気だった。冗談で上総はこれ、売ってくれないか?とからかったことがあるWENICKMAN。今考えるとかなりするどいところを突いていたと思う。その後金沢は別の絵で青潟の展覧会に入選した。学生だけではなく、プロの人も混じっている絵画展でだった。もう冗談でも、売って」なんていえない。身上つぶさないでよかったと上総は思ったものだった。。菱本先生たちよりは先に登りたいので、上総は無理やり走り加減で足を動かした増大宝。かなり無理している。咽奥からのかすれた響きでわかる。到着してみるとそこは通称千畳敷」と呼ばれる叢だった。ちゃんと観光客用に食事場所もある。その辺はきちんと整えられている。秋の草花らしきものもたくさん咲いている。青潟には咲いていない黄色い野草もあれば、薬に使われるらしき薬草も生えているという。詳しい奴にその辺は 御秀堂養顔痩身、今度レクチャーしてもらおう。まずは腹ごしらえとして、近所の売店でお弁当を購入することにした。余計な出費を防ぐため手作りの弁当を用意した方がいいんでは」という、菱本先生の意見をあっさり切ったのも上総だった。お母さんがいる人とか、作ってくれる人だけならいいですよ。うちなんかどうするんですか。俺も二食分作って持っていく根性ありませんよ本当のところ料理そのものは得意なのでたいしたことじゃない火速消脂精華。でも連絡網を使い、電話でいろいろ他の連中と話をしているうちにそれぞれの家庭事情が見えてきた。お母さんだって、好きで弁当をこしらえているわけではないとか、腐りやすいとか、いろいろあるのだ。菱本先生が心配していたのは、三十人分の弁当がちゃんと手に入るかということだったが、売店はなんと三箇所もあった。この小さいところでslimng essence、よくも。と関心した。きっと同じこと考えている学校の生徒がいるんだろう。上総が選んだのは山菜弁当の方だった。腹持ちのいいごはんものが食べたかったのと、でも油物は避けたいという、二点だった。周りの連中はサンドイッチや菓子パンで済ませているようだった。腹空かないのか?と聞きたかったけれども、空腹には勝てない海斯莱福痩身養顔宝。貴史たちのグループで集まり、シートを敷いてまずは食べ始めた。隣には美里たちが女子五人でかたまっていた。こずえの他、今日は奈良岡彰子も混じっていた。彰子ちゃん、珍しいね、今日どうしたの。サンドイッチだけなの?やっぱり、いろいろ考えるのよ丸顔に前髪をすくって、ぼんぼんのついたゴムで止めているsuper fat loss。額をきちんと上げているので、よく見るとあどけなさが見え隠れしている。南雲の影響か、上総も最近は奈良岡彰子のルックスがさほど、とは思わなくなりつつあった。たぶん、損をしているとしたら、身体のぽっちゃり加減だろう。それさえなくせば、かなり。ということは、今、ダイエットしているんじゃないだろうか。俺みたいに食べても食べても太らない体質ならともかく、反対の人もいるしな。上総は、わびしそうにサンド 沖凉痩イッチだけかじっている奈良岡に隠すように、ご飯を口に運んだ。他人から見ると、非常にまずそう」に食べているよう思われるとのことだった。旅行一日目のメインイベント、ということで、菱本先生は網に入れたバレーボールを取り出すよう、上総に指示した。持ってきたのは菱本先生だ。上総は意地でもタッチしていない。やること自体を無視していた絶對高潮。なんでこの先生って、やたらと集団」でやることにこだわるんだろうか。なんでこの先生って、みんなで感動を求めたがるんだろうか。ほっといてやってほしい奴には、ほっといてやってほしい。例えば、この俺みたいに。指で押すと滑らかでやわらかいボール。白い、さわり心地のよいものだった。しばらく撫でていると、やっぱり見つかった。こずえの一声だ。なんだか、すごく卑猥なさわりかたしてない?立村の指って古川さんも触ってみろよ痩身の語。気持ちいいよえ、気持ちいい、ってまで、言っちゃっていいの?にやりとして、こずえは続けてきた。まただよと、周りではやし立てる声がする。こずえと上総とのしょうもない、下ネタの突っ込みあいは、すでにD組での年中行事となっていた。人よんで朝の漫才」ともいう可采眼貼膜。また別の奴らは夫婦漫才」と名づけているのもいる。だれかさんの、ふとももみたいな感触でしょ。触らせてもらったことって、ないの?そういうあなたはどうなんですか、よく細かいところまで知っていることだ」ぽんと、上総はこずえにボールを投げた 清盈一號。反射的にすぐ、受け取ってくれた。よしよし。うわあ、ほんと、新品。ねえ、もしかして菱本先生、この日のためにボール買ったんじゃないの?たぶんな。あえてその件については何も言いたくないコートは原っぱそのものだから、線を引いているわけでもないし、アウトラインがどこなのかも目見当で決める。菱本先生が一応采秀緑茶(fine show)、小枝で線を引いて、ご丁寧に落ちている色つきの石まで並べてくれた。じゃあ、始めるぞ!全く、元気な先生だ。付き合わされる方はやってられない。各五人ずつ、チームを分けた後、美里と相談して男女総当り戦試合をしてもらうことにした。立村くん、ほんっとに、今日はやる気ないでしょうない、全くないね運動嫌いじゃないくせにね極速3号SlimpupExtra。変なの深い理由はないよ。ただ、押し付けられるやり方が、いやなんだ美里は、納得顔をして頷いた。立村くんって、そういうの死ぬほどいやがっているよね当たり前だよ。清坂氏は平気なのか?ちらりと周りを見て、誰もこちらに視線をやっていないことを確認し、美里は耳もとにささやいた。息が耳の穴に溜まりそうで、熱かった。大丈夫、私が免疫になってあげるからこういう時、上総の感覚はふわっと麻痺してしまう御秀堂。言葉がではない。吐息の熱さって、こういう時に感じるものなんだ。世の中には、信じ難い感覚があるんだ。これがつきあっている」同士の特権、なのかな。好き」という感情とは違うものだけど、気持ち悪くはない。バレーボールの試合は、やたらと盛り上がる美里と貴史の掛け声によって、騒がしさだけは倍増していた。半病人状態の上総は 蟻力神、適当に貴史へボールを回すだけで精一杯。結局、一部の人間が疲れ果てた段階で休憩となった。お前ら、若いくせになんだそのだらしなさは、全く泣けてくるよなあ一人で泣けよ。うっとおしい。心で罵詈暴言を吐きながら、上総は貴史たちの陣地に坐ってぼんやりと景色を眺めた。青潟の夏は短いと言われる。特に山の 采秀(FineShow)緑茶方はあっというまにナナカマドや銀杏が色づき、九月半ばには紅葉狩りもできそうな風情となる。ましてや奥まったここ、黄葉市は半月近くそれが早い。金沢、お前、絵、かかねえの?水口と一緒に坐って水彩セット準備に余念のないのが金沢だった。貴史が気付いて、水を汲んでやった。描きたいけど、でも金沢と水口は顔を見合わせて苦瓜清脂減肥、菱本先生の方にちらっと視線を走らせた。先生がたぶん、山の方の景色を描けっていうんだろうなあ不満かよ本当はあの、原っぱを書きたいんだけどなずいぶん地味な趣味だと思う。でも、珍しい花も咲いているし、かなり面白い着眼点だ。聞きつけて上総もささやいた。幸い菱本先生は南雲たちのグループと、なにやら音楽の話で盛り上がっている。聞こえない。黙っているうちに描いてしまえばいいんだろbalsam pear。なあに、決めるのは自分なんだからさ。鉛筆でスケッチしてしまえばこっちの勝ちだろそうか、そうしちゃえばいいんだ金沢は水口にすい君、そこの草をむしって、ついでに虫とかいたら、なんでもいいからとってくれないかなと、声を掛けていた。いったいあいつら何を描くつもりなんだ?貴史がささやく。わからん。たぶん、宿泊研修後の文集表紙には出来ないようなものだと思う。俺の直感だけどはあ?上総のにらんだ通り 奎克秀の早早孕診断盒、二人はにこにこしながら土を掘り、そこからコガネムシやらアリを連れ出し、わざわざルーペまで持ち出して細かく観察していた。写生だとしたら、かなり怖い。女子には思いっきり怒られそうだ。つくづく思う。天才の考えることはわからない孕友早妊診断試紙。4ちょっとしたわすれもの気付かないうちにふたりの写生も終わったようで、ようやく日も斜めに翳ってきた。もちろんまだ遊んでいられる時間、三時になったところだけれども、バス三十分のことを考えれば、そろそろ潮時という気もする。じゃあ、お前ら、ごみは持ったか?菱本先生は弁当箱およびそれぞれのごみを、大きなビニール袋にまとめ、ほいと惠亭の事後緊急避妊薬、上総に手渡した。お前、最後に忘れ物がないか、見てから最後に降りて来い。それが義務なんだからな別に異存はない。菱本先生は歌を歌いながら先頭に、水口と金沢のお絵かきコンビを連れて降りていった。くだりは早い。あいつら、走ってるよ。逃げ足の速い連中にあきれつつも、上総はさっと見直した。かならず忘れ物があるんだよな。別にそれはいいんだ。俺が持ってかえればいいんだから。問題は、俺ひとりだと康楽宝の避妊殺菌膏、それを見つけられないてことなんだ。こういう時に、美里がいると安心して探してもらえるのだが、ちょっと声は掛けずらい。すでに美里はこずえたちと一緒に、坂を降りていってしまった。残っているのは貴史だけだった。いらいらしながら待っているようだった。おい、立村、先行っちまうぞ悪い羽飛、一通り見てもらえないか」上総の場合悦可亭の長効避妊薬、なくしたものを探すのに尋常ならざる時間がかかる。ちゃんと自分では見ているはずなのに、いつのまにか見落としていることの多いこと。よく忘れ物の鬼にならないですんでいると思う。答えは簡単。とにかく、自分の荷物はきちんと、片付けすぎるくらい片付けてあるからだ。場所も順番もすべてきっちりと決めてある。ただし、それを誰かにいじられたりするともう目の前がパニックになる。もちろん人には見せないけれども Marvelon 事後避妊薬 。貴史はぐるっと原っぱを足早に一周し、ふと立ち止まった。こんなの落ちてたぞ拾い上げたのは、黒い定期入れだった。誰だろ、金なんか入ってないよなそれはないけどさあぽんと渡した。開いてみると、青大附中の学生証がモノクロ写真入りで刺さっていた。2年D組南雲秋世」とある。前髪をきちんと整え、幼さ残った顔が写っている毓亭緊急避妊薬。妙に厚ぼったいのが気になるが、人のものをそう覗くのはまずいだろう。わかった。渡しとくお前南雲と仲いいもんな感情を入れない声で貴史がつぶやいた。その通りだ、と上総も頷いた。てっきり奈良岡の写真でも入れているかと思ったぜいや、それはたぶん上総はバックにきちんと入れたのち、肌身はなさず持っているから、落としようがないんだろう全くだD組連中が誰もいなくなったゆえに、貴史は響き渡るくらい笑いこけた G.樂激情震動避妊袋。声はかすかにこだましていた。予定されていた庭園散策が時間の都合で次の日に延びた。上総と貴史は、最後に到着し、ごみを処分した後ゆっくりとバスに乗り込んだ。お前らいったい何をしてたんだみんなの忘れ物がないか確認していたんです菱本先生の質問にそれ以上答えず、上総は一番奥の席に進んだ妻之友。南雲はやっぱり一方的に、奈良岡に張り付いていた。奈良岡彰子はというと、もう一人隣の子に、懸命に話し掛けている。あまり、男子とばかりくっついていると思われるのが嫌なのだろう。気持ちは大変よくわかる。南雲も少しは気を使ってやれと思うのだが、それなりに考えもあるんだろう。ほら、なぐちゃん、忘れ物あ新一粒神、ありがと。助かったよ。あれ?俺の定期入れだな全く、こんなにバスの期限が残っているんだからささりげなく渡して、さっさと戻った。さて、これからはホテルに一直線だ。思いっきり発車する前に、窓を全開にした。誰がなんと言おうとも、これだけは譲れない。立村、もう少し窓を狭くできないかすみません、酔いやすいものですから冷たく答える蔵八宝。貴史も、先生、しょうがないよな、こいつほんっと、行きのバスで死人面してたから仕方ねえよとフォローしてくれる。ありがたい。しかし敵もさるものだ。清坂、古川、そっちは寒くないか?寒いよな上総の方をちらっと見ながら蟻力神、女子に声をかけてくる。味方を増やして反撃しようという手だろう。別にいいけどとはこずえの答え。しかしながら、今回敵は美里だった。立村くん、体調が悪いのはわかるけど、あんた一人だけじゃないんだからたしなめるように、ゆっくりと。後ろの子も、風邪引いてる子いるんだから、少しは譲歩してよあのな、なぜそう 三便宝、そういうこというかな。美里の言葉に説得させられたわけではない。最後にとどめ。な、だからお前はいつも自分のことばっかり考えてるって言うんだ。全く、本当に立村、それでも評議か。情けない奴だ結局それか。しぶしぶ上総は半分だけ締めることに合意した。大丈夫だって、立村。本当にやばくなったら、俺が面倒みてやるっ 三便宝てさ貴史の言葉は、本当のところありがためいわくだった。冗談じゃない、こうなったら意地でも耐えてやる。バスが出発した。感じのいい運転手さんはやっぱりタバコを吸っている。ちゃんと気を遣って外に逃がすようにしてくれている。上総の顔に煙が直撃するという問題はさておいても、本当にこの人は、いい人だと思う五便宝。まだめまいもないようなので、しばらく貴史としゃべっていた。あのな、立村、さっきのことなんだけどな菱本先生に聞こえないように、小さな声だった。さっきのことって?ほら、南雲の定期入れだよ黒い皮のバス定期入れだった。やたらと厚みがあったのをまだ覚えていたVigRx。きっと貴史も同じことを考えたのだろう。渡したよ、ちゃんと中、見たか?まさか。南雲の写真見てどこが楽しいって言うんだ違う、もう片方の、厚みのあった方貴史は美里たちと、後ろの様子をちらちら見ながら、ぐっと上総の耳もとに口を近づけた。ゴムが入ってたみたいなんだゴム?ピンとこない。普通に響く声で答えた上総を巨人倍増、貴史は慌てて口をふさいだ。お前本条先輩から見せてもらったことないのか?ゴムってあれだよあれ本条先輩?本条先輩」という名前によって引き出される答えは、簡単だった。本条先輩が日常的に使用しているといわれる、あれは、もういやというほど、見せ付けられてきた。お前もいつか使うことになるんだからな、よく選び方見とけ」巨人倍増と半ば強引にだった。あの、もしかして、俗にいう、避妊具って奴か貴史の耳もとにこれ以上聞こえないであろう声で、ささやいた。それしかないだろでもさ、まさかでもそれしかねえだろ少し先走った話題で、仲間内だけだと思いっきり馬鹿になる貴史だが、なぜかそういう気分ではないらしかった。おちゃらける気なんてさらさらないようすだったRU486。別に、それはいいけどな。奴がどう考えているかわからねえよ。お互いがお互いだったら知ったことじゃねえよ。ただな、そういうものを平気でよく、持ってられるよなあれ、普段の羽飛の意見じゃないな。上総は言い返したくなるのをやめて、ふっと天井を見上げた RU486 北京紫竹。人のことなんだから、そんなのどうでもいいだろお前は南雲びいきだからなあこいつはなにげなく、妬いているんだろう。おそらく、ゴムを使うチャンスのある南雲を、やっかんでいるんだろう。そりゃそうだよな。できるだけさらりとしたまま、上総は答えることにした中絶薬RU486。自分の個人的感情は風に流してしまいたかった。本条先輩に言われたんだ。使うことは最低限の義務だって。俺はとりあえず、本条先輩の主義に従うことにしているから、ノーコメントだ全く、立村。お前本条先輩絶対主義だもんな貴史がもともと、南雲のことをあまりよく思っていないのは知っていた。グループが別ということもあるだろうし、あまりちゃらちゃらした雰囲気の連中を好まないところもあるのだろう。意外と貴史は硬派だったMaxMan。洋服などにも、過剰に気を配ったりしない。美里にはよく貴史、いいかげんあんたも、もう少し洋服のセンスを磨きなよ。立村くんに習うなりしてさときついことを言われ、むっとしていたりするけれども、まあそれは否定できない。女子みたいにそんなもの、着る必要あるかっての言い返すものの、上総にはさほどつっこんだりしない威哥王。上総もかなり、服装には神経を遣うし、好みもうるさいと思う。貴史にいつ、いやがられてもおかしくない。あのさ、羽飛なんだよ、立村すでに顔を窓辺に向けたまま、上総は尋ねた。そんなに、服に気を遣う人間って嫌いか裏の意味を匂わせないで尋ねたかった。いきなりなんだよいや、なんとなくさ向こうを向いたまま答えたので天天素、貴史の様子は窺えなかった。軽く答えるかと思ったけれど、しばらく黙っている。言い方に険があったのかもと、上総は息を殺した。立村、あのな振動音の間に言葉を滑らせるよう、貴史の返事が聞こえた。俺が見かけだけで人を決めつけるような奴に見えるのかよ怒らせてしまったか。振り向くべきか否か迷っているうちに次の言葉が飛んできた曲美。別にお前は女子受けするために服を選んでいるわけじゃねえだろちょっと棒読み風に、投げやりに。お前はお前だ、それで十分だろそのまま動かずにいたら肩にぽんと、ひとつ手をのっけられた。ま、しばらく寝てろよ。着いたら起こす答えないですんでよかった。ガラスにうっすら映る自分の顔には、情けないくらい泣きそうになって曲美いる小学校時代の上総が見えた。自分にしか見えないその顔を隠して、二年間、青大附中で生きてきた。5ひとりしずかにゆめのなか貴史の言葉に甘え、ずっと目を閉じていた。幸い、こずえのカメラ攻撃はこなかった。あいかわらず元気な貴史と美里のコンビが、いきなりカラオケ大会を始めたからだった。菱本先生も楽しそうCialisに最近流行の曲を、英語で歌ったりなんかしている。菱本先生が社会担当であることを知っている上総としては、たとえ発音がひどかろうが、果てしなく日本語に近い歌い方をしていると思っても口にしたりしない。自分にかまわないでCialis、寝させてくれればそれ以上なにも求めない。美里がその辺はわかってくれているようで、あれ、立村は歌わないの?というこずえの声に、いいのよ、どうせ具合悪いんでしょ。明るい人だけでいこうよと交わしてくれた。とってもだがつきあっている」相手の言葉とは思えないけれど、その奥にちゃんと、意味があることを上総は知っているlevitra。だから、かまわなかった。たとえ美里が女子同士の集まりで所詮、情が移っただけよ」と笑い飛ばしているのを聞いても、腹なんか立たなかった。つきあいはじめてから、美里はずいぶん上総への態度ががらっぱちになった。以前だったら懸命にかばってくれていたらしいのに、両思いになったとたん全くあんたって人は!と、かなり言いたい放題だ Motivat。貴史にも影でたしなめられているのを聞いた。お前、ほんっとに、立村の彼女なのかよ。しんじらんねえな。あれだけ熱上げてたくせに、これかよと。たとえば南雲のように、奈良岡に対して彰子さん彰子さん」とべったりすることなんて、上総には絶対できない。奈良岡彰子がため息をつきつつも南雲をやさしくあしらっているSPANISCHE FLIEGE 、あれが限度だろう。その点、女子だけれども上総には奈良岡の気持ちがわかる。上総と一年以上、友達付き合いをしてきて、美里はだいぶ理解してくれたのだろう。生々しい恋愛」の匂いを上総は好まなくて、むしろ突き放したように友達づきあいしてくれる方が、楽だということを。上総が一番望んでいるのが、何かってことを理解してくれるからSPANISCHE FLIEGE D9、美里は思い切りつっぱなした言い方をするのだろう。別に、私になんにもしなくてもいいのよ、と。べたべたしなくたっていいよ。立村くんの、一番望む形で、お付き合いしていいんだからね。つくづく思う。俺は本当に、この学校で、人間関係に恵まれている。うるさければうるさいほど、気がまぎれた。目を閉じていると太陽の日差しがまぶたに映って虹らしきものに見とれたり、橙色の花火の幻想を見つけたりと、それなりの面白い画像を楽しめたSPANISCHE FLIEGE D6。隣では貴史と美里が何を考えたか、いきなり二人でデュエットを始めている。菱本先生のリクエストらしい。羽飛、清坂、お前らやっぱり一度は歌わねばならないだろ!当然、隣に清坂美里の彼氏がいるなんてことは一切無視だ。先生それはまずいっすよ。だって清坂にはとのよけいなおせっかいも、あっさり切り捨ててくれる。いや、やっぱりベストカップル同士の方が、聞いていて楽しいだろ菱本先生にとってSPANISCHE FLIEGE 、二年D組のベストカップルは決して評議委員コンビではないらしい。これが普通の恋人同士だったら激怒するんだろうな。寝ている振りをしたまま、上総は思った。俺は全然、そんなのに関心ないから、別にいいんじゃないかと思うけどな。かえって、話しかけられるよりそうしてくれたほうが退屈もまぎれるし。立村、お前起き上がって抗議しろよK-Y!ったく、だからお前女子に『昼行灯』って言われるんだぞ好意的な応援をありがとうございます。でも、周りからひゅうひゅう言われて結婚式ののりになるよりはましだ。なんでお前とまた、組まなくちゃなんねえんだよ。全く、相手のいる女子と歌うなんてさ私だって、なんでまた貴史となのよ。で、何にする?いつものあれにする?あれかああれ」とは、どうやら二人の小学校時代、しょっちゅう歌っていた一曲らしいVVK。付き合いが長いとレパートリーも増えるようだ。でもなあ、じゃ、新曲でいくか。『砂のマレイ』の主題歌あるだろ、あれでいくかミーハ―なんだから、貴史はやり取りを聞いているだけで顔がにやけてくる。ちなみに砂のマレイ」主題歌サンドルージュ」は、男女コンビで歌われている。途中にせりふが入るので、そこをうまくやり取りするのが男宝、コツと言われている。毎回、作品中で遣われるせりふを用いるので、お互い息が合わないとまぬけに終わる。なかなかやるじゃないか。やっぱり、これは羽飛と清坂氏でないと、できないよな。寝ている振りしてたっぷり堪能させていただいた。まだ二十分くらいある。時計を薄目で確認し、タバコの煙を吸わないうよう息を止め男宝、振動にあわせてめまいをこらえていた。目をつぶるだけでだいぶ楽になる。そうしているといろいろなことが、ぐつぐつ煮込むような感じで煮えてくる。ずっと気になっていたのに、いえなかったことのひとつひとつが、灰汁のように、浮かんでくる。掬い取ると、ぺったらした灰汁が、いつしか自分の本音に思えてぞっとする。なぐちゃん 狼1号、本当にあれを使っているんだろうか。なんだか、信じられないけど、おかしくないとも思うんだよな。やっぱり、夏に、そういうこと、あったんだろうか。貴史に言われたゴム」の話を、無視しようとしていたのに、黙っていると勝手に頭にへばりつく 狼一号。南雲も上総たちより一ヶ月早い程度の、おつきあい」だ。たとえバスの最後方で奈良岡に甘ったれていても、まさかゴム」を使うところまでは行っていないだろうと信じていた。南雲よりも奈良岡の態度がまだ、ぎこちなかったからだろう。そりゃあ、本条先輩のように二股かけて、どちらとも深いお付き合いをしている人もいないことはないが、でも自分にはまだ関係ない話だと思っていた。でも、決して、出来ないわけではない巨根。ふたりがそういう気持ちだったら、場所を確保して、する」ことは出来るだろう。今は特に夏休みなのだ。チャンスは山とあるだろう。もしかしたら、今夜だって菱本先生の目を盗んで夜這いするのも可能だ。南雲はそこまで強い思いを奈良岡に抱けるんだろうか。もし今ここで目を閉じているのが南雲で、サンド・ルージュ」紅蜘蛛を楽しくデュエットしているのが奈良岡だとしたらそりゃあもう、大変なことだろう。南雲がやきもちやきかどうかはさだかでない。でも、あれだけ仲良くしている相手が、あまり相性の合わない野郎といちゃいちゃされていたら、おもしろくないに決まっている紅蜘蛛 催情粉。もしかして、それを楽しんでいる上総自身が、変なのかもしれない。普通は、こういう時、もっと妬くんだろうなあ。俺はもっと、羽飛と清坂氏の漫才を聞いていたいんだけどな。それでも一応、俺は清坂氏とつきあっていることになっているんだ。二年D組の公認カップルってことだ。事実だけがずっと手の届かないところにあって紅蜘蛛 催情粉、自分がまだ間に合わないって感じだ。リレーのバトンタッチみたいな感じだろうか。どんなに走っても、前の走者が離れていくっていうような。で、思わず転んでしまってバトンを落としそうになるというのかな。夢の中でたまに見るD10 媚薬、顔のない少女との戯れ。いつか本条先輩がくれたグラビア写真集でみつけた、ボブカットのたおやかな、哀しげなまなざしをしたシュミーズの少女。いくつかの記憶がゴム」という言葉から溢れていき、まぶたの裏を走っていく。薄暗い橙色のベールを、閉じたまぶたの奥にみつめながら、いつしか上総はほんとうの夢に落ちていったらしかった花痴。おい、立村、もうついたぞ貴史にゆさぶられて目を覚ますと、すでに全員、バスの外に出ていたようだった。ホテルの入り口でまだ数人がうろちょろしている。バス運転手さんも、にこやかに振り返っている。大丈夫でしたか?はい、大丈夫ですたぶん、顔はまた、朝と同じくらいひどい状態なんだろう。寝起きの顔はもう福源春、同一人物と思われないようなやつれ方なのだ。上総は貴史に軽く手を引いてもらい起き上がった。運転手さんに無理やり笑みを作って頭を下げた。しっかし、あれだけうるさい中でさ、よくもまあ、寝られたよな。ある意味でお前尊敬するぜたぶん夜は寝られないかもしれないへえ、お前寝る気でいたんだ。甘いな、それは福源春。宿泊研修一日目の夜は、徹底して付き合ってもらうって約束だろ。な、立村軽口を叩きながらバスを降りると、玄関の方を振り返る女子の姿が見えた。美里かどうか、判断はつかなかった。しっかし、美里って薄情な女だよな慣れてるから別に一歩踏み出したとたん、急に溜まっていためまいが頭の中をわんわん鳴らした蒼蝿水 FLY D5原液。今ごろになって酔いが出てきてしまったらしい。ぎゅっと貴史の手を握り締め、すぐに緩めた。恥ずかしい。いきなりなんだよ。あ、そうか、夢の中でさ、美里と間違えたのかよそんなんじゃない。たった今、俺が望んでいることはひとつだ顔を上げて上総はゆっくり、貴史に答えた。何も考えず、横になりたい。それも当然sexdrops、ひとりでだわかった。要はお前、吐きたいくらい具合悪いんだな

http://myu.st/blog/akanpo/index.php/22662

http://blog.kansai.com/akanpo

http://blog.livedoor.jp/akanpo/

いい奴なのだが、しかし

どうしてこの学校って、やたらとクラス旅行が多いのだろう牡丹皮 片 。しかもみなマイクロバスときた。遠距離なんだから、みな素直に汽車を使えばいいのに。そっちの方が景色も楽しめるし、ゆっくり坐れるし麻黄 、なんてったって酔わない。学校側だって、旅行費が安くなるんだからいいんじゃないだろうか。狭いコピー室で次から次へと刷り上った用紙をテーブルに置きながら上総は本条里希(ほんじょうさとき)評議委員長に意見していた陳皮 。この日はどうしてもコピー機を一人で占拠したくて、登校届を出していた。本条先輩が一緒にいるのは偶然だ。たぶんどこかへ繰り出そうと誘いたがっているんだろう。どうせ夏休み、上総は暇だった。知らん振りして原稿を三十五部ずつ刷り上げた。せめて今度の地黄 冬の評議委員会合宿は、公共機関を使いましょう。だめですか当たり前だろ、駄目にきまってる。よく計算してみろ。実はマイクロバスの方が安上がりだってこと知らんのか。旅行会社もちゃんとそこのところは計算してくれるんだそうだ山茱萸。それに考えてみろよ。俺たちみたいな『見た目優等生中悪党連中』が集団で移動してみろ、絶対に修羅場が起こるはずだ本条先輩は絶対、修羅場を作り出しているだけだ。どこかの女子に声をかけて悪いことをたくらんでいるに決まっている。だめでもともと桑白皮、言ってみたかっただけ。上総はわざとらしくため息をつくと、さっそく大量のコピー紙を一枚一枚折り始めた。端から端まできちんとたたんで。合計枚近く六百枚弱。ページ数二十ページ。本当だったら同じ評議委員相棒の清坂美里に手伝ってもらうのが筋なのだが黄連、どうもそんな気になれない。美里だってそうとう女子の取りまとめで忙しいはずだ。本条先輩が一枚摘み上げ、ふわっと両手の上に置き目を通し始めた。なんだ、こりゃうちのクラスで作った、しおりです。俗にいう『歌集』って奴ですか渋いもの杏仁作るねえうちの担任の趣味です。最初の注意事項およびバスの席順以外は、他の連中がみんなこさえてくれたもんですから。とりあえずあとは金具で留めて、明日中に全員に配って。口頭で注意事項を説明して、それで終りですバス、およびホテル部屋の席順決めはすでに決まっていた。上総が面倒を見なくてはならないの甘草は男子だけ。助かった。二年D組の男子はあまりうるさいことを言わないし、上総も大体長い付き合いだから、呼吸は飲み込んでいる。ただ、やはり評議委員としての特権を利用してバス運転手後ろ、先頭右側の窓際席に自分の席を取った苦参。ちなみに清坂美里(きよさかみさと)は相対、左側先頭の窓際だ。上総の隣は当然羽飛貴史(はとばたかし)。美里の隣は古川こずえ。いつもながら分かりやすい席だった。一年時の席とほぼ変わらないではないか西洋人参。問題は、その間に菱本先生がいるということだ。通路のど真ん中に、補助席を敷いて坐りたいとのたまう菱本先生をさすがに蹴るわけにはいかなかった。あれでも一応、二年D組の担任だ。評議委員としてはうやまわないわけにはいかない烏賊骨。とにかく上総としては『絶対窓際』『車に酔わない』という最大条件をクリアしていればあとは問題なかった。多少のマイナス条件は覚悟していた。お前のクラスもずいぶん大変なんだろ?同情する目で本条委員長は上総を見た。男子はともかく、女子ってやたら仲良しがどうだとか、誰々がいいとか、いうだろ白朮。俺のクラスも相当なもんだけどな女子は清坂氏に全部まかせましたきっぱり、上総は答えた。お前、彼女に対するその言い方、いまだに変わってないな当たり前でしょう。何が変わるっていうんですかもう、まる一ヶ月経ったっていうのに五味子、全然あっちの方は進んでないみたいだしなあこの言い方、本当に腹が立つ。意地でもポーカーフェイスを装うことを決意した。はい、俺は本条先輩と違いますから青潟大学附属中学二年D組・旅のしおりは、三十五部、そろそろ出来上がる頃だった丹参。コピー機を使っている間は、枚数の多さにつくづくめまいを感じたものの結局、本条先輩が半分以上手伝ってくれた。空き教室でしばらくホチキスを使い、完成させてクラスのロッカーにしまいこんだ。こんなものを盗む奴なんていないだろう。出発当日に持ち出して配ればいいだけのこと。全く、立村もずいぶん細かいこと書いているなあ田七人参。規則魔って言われるぞいえ、うちの担任がうるさいだけです。でも後半はほとんど俺のオリジナルですからなになに?『クラス全員、エチケット袋(気分が悪くなった時に使うビニール袋)と空いたペットボトル、大判のタオルは必ず用意すること』って天竺黄。そんなことまで書く必要あるのか?いや、その前に質問として、なんだ?ペットボトルって気付かないのか、本条さん。上総は答えるのをためらった。おい、言いたそうなその目、続けろよ本条先輩は修学旅行の時、それのお世話にならなかったんですか俺は乗り物に強いからそんなことはなかった。でも必要最小限のものは用意しておいた茴香 。それよりもむしろ、休憩時間の間にみな、いったん外に出て乗り物酔いのクスリを用意しろとか、トイレにはきちんと行っておけとか、そういうことを優先しておいた近い、本条先輩あ?てことは、おい、まさか立村、ペットボトルって単刀直入に言ってしまうと益母草粉、簡易トイレの代わりです。できれば紙袋か何かに入れて突っ込んでおけばベストでしょう。そんなの使うことなんてないとは思いますが、万が一ってことは考えられますしね。で、タオルで膝をおおう感じにしておけば、そっちの修羅場からは逃れられるでしょうあのなあ、立村本条先輩は上総の頭を思いっきりぐりぐりと撫で回した。そういう知恵、どこでつけた?本条先輩は芍薬、バスの中で修羅場にあったことはないんですかお前はあるのかよ言いたくないが、答えるしかなかった。いつ、しくじってもおかしくない状況には追い込まれてましたけれど、幸い、この年までないですよ。ちなみに本条先輩何首烏、どうなんですか深い意味はなかったのだけれども、本条先輩の手は頭の上でぱたっと止まった。答えを探しているようだ。2ふたりっきりとみつどもえ青潟大学附属中学の二年次には、毎年クラスごとで二泊三日のちょっとした小旅行が行われる。通称『宿泊研修』と呼ばれている。一年は四月、二年は五月初旬と八月末山薬、三年は六月。こちらは修学旅行と名前が変わり、五泊六日の長丁場となる。クラスごとの旅行だから、日程もまた別々だ。確かC組は、七月の頭、夏休みを利用したときいている。しかし自分らのクラスD組では、涼しくなった頃に山査子しようよという意見が圧倒的だったこともあり、あっさり八月二十六、七、八日の3日間を指定した。評議委員である立村上総、清坂美里に行き先はゆだねられていた。あまり遠くないところを希望する上総だったが、美里の方から当帰、やっぱり、せっかく二日も泊るんだもの、思い切って遠くにしようよと押し切られた。でもさ、マイクロバスを使うんだぞ。俺、体力持たないって何言ってるの。立村くんがひ弱すぎるだけなのよ。少し鍛えなくちゃだめよ強く言えず、黄葉町に決定した。名前の通り紅葉美しく冬虫夏草、自然も豊か。それなりに観光施設も整っている。温泉もそれぞれ泊る所に蛇口から出るようになっているそうだ。古い和洋折衷の街並みが残っている町で、二日三日観光するにはうってつけの場所だった。名称・黄葉山と呼ばれる丘もあり鹿茸片、そこではちょっとしたハイキング気分も味わえるという。いかんせん美里の趣味にはぴったり合ってしまったようだ。八月末ということもあり、旅行客はそういない。学生旅行の割引も効く。ただ問題は青潟からバスで五時間という、距離の面だった胖大海。汽車が通っていないわけではないのだけれども、地元の交通機関だとかなり高くつくのだそうだ。計算が得意な美里は電卓を叩いて数字だけを上総に見せた。次にマイクロバス一台分の代金を計算した。想像以上の差額に、言うことを聞くしかなかったというのが、実情だった金銀花。八月末なのに、黄葉市は結構寒いって聞くよ。もしかしたら、紅葉が見られるかもねどうせだったらみんな自由行動にしてほしいよな。それはだめなんだろ。菱本先生が許さないんだろ上総が一番頭に来ているのはそこだった。本当だったら蓮子心、各班ごとに分かれて好き勝手なところを歩くのが楽しいと思う。女子男子関係なく仲のいい同士が集まれればそれがベスト。でも、別に今の班同士でも全く問題はない。なあに、南雲秋世(なぐもしゅうせい)がいるので一緒につるんでいればいい天麻。だがその案を持ち出したとたん、烈火のごとく怒り狂ったのが菱本先生だった。夏休み直前、ホームルームの時間に、また壇上の上でつるし上げを食った。だからお前はいつも、自分のことばかりしか考えていないんだ霊芝片!立村、いいかげん他人のことも考えろ!本当に俺は二年D組の評議をやってていいんだろうか。しかも、来年は一応、評議委員長になってしまうんだ。この様子だと、菱本先生は絶対に、俺を評議として認めてないよな。さらにむかついたのは、結局菱本先生の全員行動で山登りをし、全員でほのぼのと公園でバレクコの実ーボールをやろうという案を、クラス全員が飲んでしまったことだ。誰か、もう少し意見だせよ、と言いたかった。味方になってくれたのが、相棒であり現在『お付き合い』の相手である清坂美里、仲のいい羽飛、南雲、くらいだろうか花旗参鶏スープ。なんで俺ばっかりいつもつるし上げくわなくちゃなんないんだよいいじゃない、どうせみんな坐る場所は別々なんだから。どうして立村くん、そんなにクラス旅行を嫌がるの?深いため息をついて、上総はつぶやいた。俺は遠足、修学旅行大棗、みんな熱出して欠席してきたんだ。どういうことかわかるだろまさか、立村くん美里はゆっくりと、遠慮がちに、おねしょがまだ直らないとか?違うって。とにかく前日になると、三十九度くらいの熱がでてうなされて、目が覚めたら出発時刻ってパターンなんだよ本当のことだから堂々と言える。美里も慌てて上総に、両手を合わせて謝ってくれた祁門紅茶。ごめんね、私の通っていた小学校の修学旅行で、おねしょが直らない人がいて、結局出なかったってことがあったからいや、それはたぶん、人によってあると思うな上総は思い出して、また頭を抱えた。そうだよ武夷大紅袍 武夷肉桂。その問題があったんだよあの、ねえ、立村くん、別に私、立村くんがもし、まだ直ってなかったって言っても、ね、あの周りをちょこっと見回してから、上総の耳元にささやいた。付き合いやめるなんて、言わないから、安心して三回目のため息だ。上総は怒る気力もなく首を振った。だから、俺のことじゃないんだって清坂美里に『付き合い』をかけられてからまるまる二ヶ月が経った。一週間自分なりに獅峰龍井『付き合い』の意味を、貴史、南雲、本条、そして美里に教えてもらい、今では二年D組の公認カップルとして自然に接しているつもりだった。『立村くん』『清坂氏』と呼び合う間は、特に変わったこともなかった。ただ、帰り道ひとりでいるとあれ君山銀針、彼女はどうしたのと声を掛けられたり、また菱本先生に呼び出され、暗に男子と女子の感情は違うものだから、気をつけるようにと説教されむかついたり。自分が思ったよりも周りに変化はなかった。二年D組公認カップルの先輩である南雲からは、たまには都均毛尖、二人っきりで遊びに行く必要もあるかもしれないよ。もしなんだったら、夏休みにダブルデートしようかと誘われたりした。個人的に南雲ともっと話をしたい気持ちはあったので、ありがたくお断りした後、今度俺の家に遊びに来て信陽毛尖、思いっきり語り明かそうかと、別のお誘いをした。夏休み中なのに、実現していない約束だ。本当は、夏休みもっと、美里と会ってもいいのだろう。付き合っている同士なんだから。でも、身体の調子が許さなかった。もともと上総は身体が弱い西湖龍井茶 。夏になると高熱を出してしょっちゅう倒れる。海辺に出かけるなんてもってのほかだし、泳いだりするのもそう好きじゃなかった。なによりも、真夏だというのに、長袖の羽織が手放せない体質というのにすべての問題がある。ふたりっきりで会えないかわり、羽飛貴史を含めた三人組ではよく集まったものだった。もちろん今回のクラス旅行にかこつけて碧螺春、いろいろな準備やシナリオ作りなどが中心だった。遠くから来ている子、実家に戻っている子、たくさんいる。そういう人たちにも連絡を取るべく、連絡網を便りに希望を取った。女子と男子が別々なのはかなり気が楽だった。上総はただ、男子連中への六安瓜片『席の場所希望』と『注意事項』を電話で伝えればいいだけのことだった。三日に一度は顔を合わせ、たまに美術館に連れて行かれたりしたものだった。同じ年だというのに、美里も貴史もやたらと絵に詳しかった黄山毛峰。上総がぼんやりと、きれいだつまらないの二言で片付けてしまうような絵を、ふたりは猛烈なスピードで盛り上がりまくっていた。もちろん難しい絵画用語を使ったりはしない。ただ、これを見ていると理科の先生の鼻の穴を思い出すよなこの絵は大きくポスターみたいにして、べたべたべたって貼ってみたいよね黄山毛峰!と、想像を絶するのりでしゃべりつづけていた。後で聞くと、子供の頃からふたりとも美術館で騒ぐのが大好きだったらしい。なんだか迷惑な客なんじゃないかと思いつつも、ふたりの話題を聞いているだけで、上総は面白かった。たとえ半分以上言葉が故園香緑茶、自分の中にある言語と異なっていても、かまわなかった。答え方が分からず、帰ってから自分の感覚が鈍いことに落ち込んでも、その場では見せないと決めていた。あのね、立村くん、ひとつだけ言っておきたいんだけど。これは貴史のいない時に、って決めてたんだけどねふと、ふたりっきりになった時、ささやかれた言葉怡清源緑茶。私、立村くんが、外国の本とか小説とか、そういうものについて話してる時、いつもすごいって思ってるんだからね。私、あまりそういうのわかんないけど、でもでも、絶対に、ばかにしてないからねやっぱり、絵画のことがわからないということを、気にしていると思われているのだろうか。上総は曖昧に頷いて、ありがとうとだけ答えた。安渓清香鉄観音茶 そしていつもその後思う。いつまで、三人でいられるんだろうか。いつまで、ふたりの仲間に入れてもらえるんだろうか。朝六時に青大附中前に集合した。旅行終了後、次の日からなしくずしに始業式が始まることもあり、各地の下宿生たちもみな実家から帰ってきていた。一ヶ月ぶりの再会とあって、女子の中には手を取り合っ清香黄金桂鉄観音て大喜びしている姿も見受けられた。男子はというと、青潟市外の海で焼いたらしい肌を見せつけて、腕をぼりぼり掻いていた。せめて、制服じゃない形にしてほしかったよな。普通のTシャツとかさまだ夏休み中なんだから、私服だっていいのになんで清香安渓鉄観音、ネクタイまで持参なわけなんだ意味不明な校則の数々を改善するべく使命をおびた、次期規律委員長南雲秋世(なぐもしゅうせい)の姿もあった。聞きつけたのか、あごの先で頷いて答えた。そうだよな、俺もそう思う。学校始まったらすぐに規律委員会開い安渓鉄観音てもらうようにするよ相変わらずシャギーの髪型は変わっていない。もし微妙に変化したところがあるとするならば、つきあい相手の奈良岡彰子を目で探して、見つけるなりにっこりと笑いかけているところだろうか。笑顔が一段、南雲は自然だった香茶王。戸惑っているのは奈良岡の方だった。周りの女子に彰子ちゃん、愛されてるよねとからかわれているのが聞こえた。ところで、立村、このしおりの通り、持ってきたけれどさ、なんなんだ、ペットボトルって羽飛貴史が上総に尋ねた。やっぱり緑茶、普通の発想ではないらしかった。上総にとっては自分の身を守るゆえに、絶対必要なことだったのだけれども。でも説明するとまた、お前ってば大げさなんだかださあ、もう俺たち中学生なんだぜ、そんなしくじりする奴なんていねえよと笑われるだけだろう。ま、使わなければそれに越したことはないんだから。ただ中国の茶、万が一ってことは考えられるわけであって。一寸先は闇。いや、たいしたことじゃないよ。それよか、羽飛、もし俺が酔ったら、その時はごめん。申しわけない。できるだけ気を付けるつもりだけどさ今のうちに謝れることは謝っておこう。これから三日間中国の十大銘茶、隣の席にいるであろう貴史に手を合わせた。立村って自分で酔う酔うっていっつも言っているけど、へどあげたことなんて一度もないだろ、心配性な奴だよなこいつ、わかっていない。いまさらながら上総はあきらめていた。羽飛貴史はいい奴なのだ中国の茶文化。無口な上総をいつも、クラスでフォローしてくれ、いろいろなことがあっても変わることなく仲間に入れてくれて、さらには幼なじみの清坂美里との恋路も応援してくれている。いつも俺は立村の味方なんだよということを、どこかで伝えてくれている薔薇花茶。こんな性格のいい、奴なのだが。上総にはどうしても受け入れられない部分がある。自分の友達である以上のことを、さらに求めようとするところだろうか。上総にさらに、自分の感情をさらけだすよう、求めるところ。きつい。悪意がなくて、誰よりも自分を大切に思ってくれていることがわかるから、何もいえなくて金銀花、さらに辛い。親友という扱いをされていながら上総は、いつも口をきけないでいた。どんなに今まで上総が、旅行の時に気をつかっていたかなんて、たぶん貴史は分からないにちがいない。酔い止めを飲んで、窓の空気を吸うためへばりつき、いつも吐き気をこらえていたなんて、気付かないのだろう。俺の味方でいるなんていう奴を、どうして素直に受け入れられないんだろう。最低だ、本当に最低だ桂花茶。整列し、菱本先生に軽く挨拶をした後、男子、女子の順に乗り込んでいった。女子同士二名ずつの組に分けるのはそう難しいことではないようだった。後ろの席だけが三名ずつになって男女セットになってしまった。が、どうもその玖瑰花茶後ろには奈良岡と南雲の二人が坐っているらしい。どう考えても、南雲の意志だ。いくら付き合っているとはいえ、こうも露骨にいちゃいちゃぶりを見せ付けられるのも、なと思う。でも南雲としては当然のことなのだろう。上総たちよりも一ヶ鳳凰単叢月くらい早く両思いになったふたりだが、周りからは外見上つりあわない究極のカップルと言われている。南雲が女子受けするようなアイドル歌手雰囲気の顔立ちなのに対し、奈良岡彰子はかなりぽっちゃりめだ。一部の男子いわく、ビール瓶というのも頷けなくはない菊花茶。でも、顔立ちはまるっこくて、南雲の言うとおり一般受けはしないかもしれないが、俺にとっては完璧だなのだそうだ。男女関係なく気持ちよく接してくれる女子だから、性格に惚れたといえばそれまでなのだろう。が、南雲の様子を見るとどうもそれだけではない。外見内面ともに、満足度百パーセントらしいのだ鳳凰単叢。もっというなら、南雲の想いの方が圧倒的に高い。奈良岡彰子の方は戸惑いがまだ完全に消えていない。断然、南雲の想いにひっぱられている状況が、この夏も続いていた。上総は南雲の坐っている奥まで進んで確認した。じゃあ、なぐちゃんはここでいいか秋香黄金桂?もしなんだったら変わるよいいってりっちゃん。これ以上贅沢なんて言いますかって奈良岡彰子に向けるぱかっとした笑顔を、上総にもそのまま見せて、南雲はポケットから小さな子瓶を差し出した。りっちゃん、これは結構、酔い止めに効くと思うよ、薄荷の匂いがするかぎ薬だって。うちのばあちゃんから借りてきたでも、それはまずいんじゃないか安徽貢菊王?お前だってそう強いほうじゃ大丈夫さ、俺には最高の酔い止めがいるからさ隣で奈良岡彰子は困りきった顔で南雲を見つめていた。ほら、立村くん、凍りついているじゃない。とにかく、この席で大丈夫だから立村くんも、あまり気にしなくていいよ目で早く毛蟹、前に戻りなよという表情だった。読めないほど上総も馬鹿じゃなかった。。じゃあ、なにはともあれ2毎度恒例『朝の漫才』バスガイドさんはいない。バスの中はそれなりに余裕のある雰囲気だった。菱本先生の音頭でまずは、景色を眺めつつしおりでの合唱だ白毫銀針。たいていはカラオケつきだ。マイクを持つだろう。でも菱本先生の意志で、すべてカットとなってしまった。そういうところにはお金をかけないで、自分たちでバスの中を楽しもうということだそうだ。しかたないので、音楽委員ふたりにしきってもらい、しおりに載っている歌を一曲ずつ、合唱することにした。歌謡曲もあれば茉莉花茶 、教科書に載っているのもある。マイクを持ったまま合唱に燃えている。上総にとってはそれこそうるさい以外のなにものでもない。盛り上げ係は幸い、貴史と美里がいる。悪い、ちょっとだけ空気吸ってていいか?細く窓を開け、上総は外を眺めていた。バスを降りるまでの間は、評議委員としての仕事はまずお休みだ白牡丹。これがもし学校祭とか合唱コンクールだとまた話は違う。行事が終わるまでの間ずっと、気を張り詰めていなくてはならない。上総の場合自分でも、かなり神経質すぎるところがある。さって、では、次は、山を越えてゆこうよでいこう英山雲霧!まだ歌謡曲の順番は回ってきていないらしい。元気な羽飛・清坂コンビの声を聴きながら、上総はいつのまにか眠りについていた。たぶん、酔い止めが効いてきたのだろう。かちゃり、と音がしたので目を覚ますと、二時間くらい経ったらしく一部の三峡碧峰グループが静かになっている。さほど揺れた記憶はなく、上総も風に当たってすこし寒気を覚えていた。今、どこまで来ている?まだ山を昇っていないよ。サービスエリアにそろそろ到着するころだな菱本先生が答えた。貴史に聞いたつもりなのに廬山雲霧。できるだけこの先生とは口をききたくなかった。でもそんなわけにもいかない。本当にこの先生とは相性が合わない。どうしてだろう。窓から見える景色は銀紙がかっておいて、ところどころ工事中の山切り崩した跡などが見受けられた。その奥には黄土色の山壁。すっくと細長い木の群れが固まって生えている。緑色が濃く茉莉白龍珠、天に突き刺すような雰囲気だった。なんていうか、きりたんぽって感じかななにがだよ、あの木がか?やたらと細長いよな別に意味は何にもなかった。おなかがすいてきたので、サンドイッチを取り出した。大きい声ではいえないが、現在親からもらった小遣采花毛尖いおよび生活費がほとんど切れている状態なので、買出しができなかった。バターをぬって薄切りのハムを挟んだだけのものだが、ラップに包んでハンカチにくるんできた。開発途上の場所ってところなのかな。この辺は食べながらぼんやりと眺めているところに、古川こずえが声を掛けてきた。今は朝。ねえ、立村君山毛尖、いまあの木のことをなんとかぽっていわなかった?ああ、きりたんぽって知ってるだろ。秋田の名物料理。ご飯を筒状にして穴をあけて、それをかためてゆでて食べるって奴。作っているときの状態によく似ていたからさ意味はないはず。ふうん黄山毛峰、『タンポン』ねえ、立村、どういうものだか知ってるよねえ。美里も教えてるでしょ、そのくらい窓を見たまま頭は真っ白くなった。いや、知らないわけじゃなかった。ゆっくりと言い返した。古川さん、あんたの耳の方がおかしいんでないか。俺は今、『秋田名物料理のきりたんぽ』って言ったよななあに向きになってるのよ霊芝茶、あんたってほんっと、いまだにガキだねえ。お姉さんは頭が痛いってよばかばかしい椅子の間も離れているし、今日はそれで朝の寸劇ちゃんちゃんのはずだった。が、唯一うるさいのがいる。貴史がつんつんとつついてきた甘草茶。なんだ、その『タンポン』って?知らないのか?ああ、俺、その辺よくわからねえよ残念ながら、古川さんのように本体を見たことないので、そうなのかどうかはわからないけどさむかつきついでに、古川こずえに聞こえるように言い返した杜仲茶。立村くん!ちょっと、いったい何言ってるの?あの、だから、羽飛にきかれたからだからって、いったい美里が端の席から上総に向かって猛烈に反撃を開始している。戸惑う上総に今度は貴史が迎え撃った。お前、何切れてるんだよ。俺、知らないんだけどさ、その『タンポン』ってなんなんだ?話がよめねえんだそんなこと鉄羅漢、こんなおおっぴらに話すことじゃないじゃない。こずえもこずえよ。なんで朝から変なことまたつっかけてるのよ。それにふたたび美里は上総をにらみつける。びくっとしながら、窓辺に張り付く。立村くんも立村くんよ。そんな声で言わなくたって!ごめん、俺が悪かった雪茶。ごめんだからあやまらないでよ。私が悪いことしているみたいじゃない!じゃあ、どうしろっていうんだよどうもしないけど、でも、変なこと言わないでよ、もう以上の会話は、奥のグループに全く届かなかったようだった。雲行きは怪しい。他の連中はそれなりにいろいろな盛り上がりを見せているようだが、上総と貴史はしばらく小声で女子って桂花烏龍茶 、怖いよな本当に、怖い。うっかりしたこと、言えねえな。でも、まじめに『タンポン』ってなんだ?俺も見た事ないから、わからない。今度本条先輩に聞いてみるよ隣で居眠りをしたふりをしている菱本先生。こいつは絶対聞いている人参烏龍茶。今の会話もすべて聞いている。実はそちらのほうに、思いっきり腹が立ったのもまた事実だった。バスは第一次ターミナルに到着した。降りた時、風のひやりとした冷たさが首筋に触れた。みな、ジュースを買いに走るものあれば、トイレに化粧ポーチを持っていく女子ありと、実にさまざまな連中だらけだった。まだ二時間程度だから酔った奴もいない苦丁茶。上総と貴史は用を済ませた後にすぐバスに戻った。天気よさそうだから、それなりに盛り上がるんじゃないかなそうだな。立村もかなり無理しまくってたしな。それよかさ、お前、美里とどこまで行ったんだ?今の調子だとまだ全然進んでいねえみたいだけどまだ恩施玉露 一ヶ月だぞ、何考えてるんだよ三人で会う時も、上総はいつも恋愛の匂いをできるだけ嗅がせないような振る舞いをするよう勤めていた。ふたりの時はほんの少しだけ、自分の中にある感情を、ちょこっと出してみたりもする。一歩近い感じで、冗談を言ってみたりもする雲南小沱茶。美里もだんだん、上総に対して以前のように気を遣うこともすくなくなり、かなり際どいネタふりをしてくるようにもなった。だが、あくまでも、ふたりの時だ。手が触れたったって、一回だけ、たまたまドアのノブをひねる時に指先が重なっただけのこと。それ以上は全く何にも触れたりなんてしていない。ましてやキスやそれ以上何てもってのほか東方美人。それを言うならだ。羽飛、現在の一年生とはどういう付き合いをしているんだ?付き合ってなんかねえよ。きちんと俺は断ったぞ。だが、相手がそう思ってないみたいなんで、九月までようすを見るかってことで、一回くらい会った程度だって断った相手に会うって奴か少しむっときて上総は言い返した。それはちょっと太平猴魁 、失礼じゃないかだってさあ、相手なんて話を全然していないだろ。俺の場合は一回でもしゃべらないとピンとこないんだよ貴史の言うことはわからなくもない。特別に好きでも嫌いでもないという状態だったら、ためしに付き合ってみるのも一つの手だろう。実際、上総はそういう気持ちを残したまま、美里とはじめてのおつきあいを始めている決明子。ただ、貴史にはどうも、カモフラージュの匂いが消せない。もしこれが、古川こずえだとしたら話は別だっただろう。上総としては、授業中の下ネタ振りにほとほとまいっていたので、いいかげん貴史とくっつけて、おとなしくしてほしいと思っていた迷迭香。それなりのお付き合いでもいいだろうと思う。しかしながら、告白された一年生については、どうも気がなさそうなのだ。いろんな考え方はあるだろうが、好きになら女性との交際だけは避けたいと思っていた。最近、南雲の恋愛観に感化されているかもしれないが。どうせお前らとは違うんだからな。立村、お前も人のこと気にしてる暇があったら、美里をもっと口説いてなんかしろよ人にそんなこと言われたくないね上総は軽く受け流し洋甘菊 、しおりの日程を読み直した。黄葉市に到着するのが、十時くらいか。それから荷物をホテルに預けて、昼からバレーボール大会か。やってられないよなその後で、街並みめぐりとくるわけだな。三十人ぞろぞろぞろと歩くわけかよ。みっともねえよな。もっと遠くから来た奴ならともかく、青潟なんて言ったら、近いし康乃馨、制服姿だろ。恥ずかしいよな全くだ。菱本先生の考え方はどうしても、納得いかないよな貴史が頷く頃に、菱本先生がジュースを持って帰ってきた。お前ら早いなあ、おい、立村、外の空気吸わないで大丈夫なのか一度外に出ま紫玖瑰花茶したからわざと冷たく反応する。最低限の会話のみ、にとどめたい。教師としても、また一人の男として、生理的に好きになれないタイプだった。






http://akanpo.at.webry.info/
http://www.rainblog.net/akanpo/
http://akanpo.radilog.net/

国王陛下とメイドの話

ハイドレニア帝国に潜伏していたサイラス王蔵八宝 。崖がくずれ瓦礫と共に落ちてきた貴族の娘を助けるも、がけ崩れに巻き込まれてしまう。娘の名はルミネリア。伯爵令嬢である彼女は家宝のつぼを12個割って勘当、アルバイト先の牛を怒らせ遁走、追ってきた牛の大群と飼料の新一粒神 巨大かぼちゃの山と共に崖から雪崩れてきたわけである。助かった彼女は自分の下で失神している銀髪の秀麗な面差しの男に見惚れるが。目覚めた彼の目は悪魔の目とされるバイオレット。彼はルミネリアを助けたことで右足を骨折三便宝 。彼は尊大な態度で足代わりになるように言渡し拉致したのである。悪魔の巣窟、サイラスへと何をしているここはサイラス。ハイドレニア帝国の一国にあたる。クルガンジェイスターエイディンユング、現サイラス国王である彼は威哥王、執務室にいる他二名のうちの一人に憮然たる視線を向けた。察するに、先ほどからへっとかいっとかよっとか、彼の専属メイドが上げている奇声が気に触ったのだろう。書面から離した視線を、右やや後方、窓辺の日当たりに椅子で陣取ったメイドに向けるなり三鞭粒 、そのこめかみがぴくと動いた。彼女の膝の上の、オレンジ色の物体。小さなナイフで、今、三角の目を彫られているところである。収穫祭の飾りですよ、陛下。今年は私もお手伝いさせていただいているんです。懐かしいですよねぇそう言威哥王三鞭粒 いながら彫りあがった両目の高さは上下に微妙にずれていて。メイドは細い眉を寄せ、それを手にしたまま首を傾ける。そして一言よしと言った。更に作業を続ける。ずれは気にしないことにしたようだ。懐かしい絶對高潮、だと?ジェイスターが、極めて低い声でそう言った。貴様が、そのオレンジの悪魔に乗って雪崩れてきたあれを、懐かしいと?こめかみがぴくぴくと痙攣している。バイオレットの瞳が、宿敵を見るようにメイドと、その膝上の巨人倍増オレンジ色の物体を睨みつける。今や笑った口の輪郭を刻み込まれようとしていて、振り上げられたナイフが突き刺さる不気味な切れ込みよ。彼女は決して器用ではない。いや、決定的な不器用である。その証拠に故郷にて家宝の12対の壷全損から連なる、牛15頭巨人倍増、洋渡りの白磁のティセット24脚、祝典用“白”の礼装および“青”の礼装、誂えたばかりの宝剣の柄にあった“虎王の目”と犠牲者が名を連ねている。その貴重品類に己のサイラス王の右足という品目も加わっている。死ぬまで扱き使っ巨根 て償わせるつもりで連れてきたはずが、うかつに貴重品を預けるべからずのレッテル付。使うなら陛下が責任にてお使いくださいとこの執務室雑用にまわされるまで、被害額を算出した侍従長が泣きながら言ってきたのは何時のことか簡約。あれ、なんか可愛くありませんねそう言った彼女の足元に、山を成すオレンジの物体はどれも鋭い牙と虚ろな両目を持つ、恐ろしいモンスターの形相で。更に修正をかけるたびに、オマエ食わせろーとでも言ってきそうな凶暴性に磨きがかかる簡約痩身。相手はかぼちゃ。どのような無残な姿に変えられようと、王家の秘宝にその手が伸びなければ由と。ナイフを握り締める手つきが、まるで親の敵の首級でもとるようであったとて。えいぐさりと刺さる刃のすぐそばの添えられた華奢な指先が、毎朝彼の紅蜘蛛着替えのためにともすれば温もりを灯して素肌を滑る、今にもその柔肌を傷つけるのではかと何より気が気ではないとは到底認めたくはないのだが。ええい、それを貸せ!ああ、またー、陛下ー。補佐官の嘆き声も蚊帳の外紅蜘蛛。国家の大事たる書類を脇に避け、悪魔の目を持つと称される国王は、彼専属メイドの膝からオレンジの悪夢を取り上げるのだった。必要な物をもって30秒で出て行け。後宮の側室を追い出して、彼女を新たな寵姫とするカダル。いつ前任者の運命を己が辿るか知れない狼1号。彼女は毎晩寝る前に、旅行鞄に持ってきた日常品を詰めていつでも出て行ける用意をしている。それを知ったカダルは怒りと悲しみを彼女にぶつける。いつか出てゆくとき、あなたが本当に好きな人を連れてきたとき、あなたに嫌な思いをさせたくなくて狼一号。きっかり30秒で、私はあなたの人生から立ち去る。あの鞄には、私が与えた物は何一つ入っていないではないか。あなたの未来に、我が存在は不要なのか。私の思いは、あなたの微笑みは?全て嘘なのか。あなたが私にくれたものは男宝 、全て偽りのものなのか。カダルの胸に彼女は涙を沁み込ませる。あなたが欲しいと、誰にも渡したくないと、いつかあなたが本当に愛する人を見つけ、幸せになるとき、醜い姿で記憶を汚したくない。ほんの少しの時間でも、あなたが思い出してくれるとき男宝、私は使い勝手のよい便利な女だったと。少しでもよく。だって、あなたは、私を愛してはいないのでしょう?あなたが私に齎した渇きと痛みと、渇望、気を狂わすような精神の混乱は、あなたの言葉と微笑みと温もりが癒すのを私は知った曲美 。私の心には嘗ては無かった泉が存在する。揺れ動き、溢れ、いつか干上がってしまうのではと怖れ、その存在に神に対すると同じ感謝と畏敬を感じる。それが愛というものならば、私は誰かを愛しているのだ。私が変わったと人が言う。あなたをそばに置くようになってから曲美。まるで不治の病が癒えたかのように人は言う。私は誰を愛している?涙を流す彼女の額に、額を合わせる。今私は慰めを与えたくて必死だ。優しく、守ってやりたくて仕方がないのだ。そして不得意だ。笑ってくれ。囁く。傍にいてくれ。私を、愛してくれ。静かになった部屋を気を揉んでいた召使が除き見み、慌てて扉を閉ざした日本秀身堂救急箱。主人達は口付けを交わしていた。志緒の友人、杏奈がカフェで冗談めかして言った言葉。その可能性がどの程のものだとか、方法はどうなのだとか、精霊という存在そのものが非現実で非科学で非医学的であるとか、泉の精霊が強大なまずで三便宝、金髪セクシー系ではないこととか。考えれば考えるほどに馬鹿馬鹿しく思えてならない。志緒がそこへ行ったことを認めたとは言え、認めること自体、ある種の諦めといえるのではないかとさえ思えて。人間の考えが及ばないものなどいくらでもある三便宝。医者である彼は、人間が知識の分野において取り組まなくてはならない課題の多さを実感している。であるが、それはいずれ人間が解明する、という前提があってのことだ。異世界も精霊も、志緒を断りもなく嫁に貰っていった男の存在も、この先何世紀かかったっ三體牛鞭 て世の物理学者が解明してくれ得る可能性は皆無だ。更に言えば何世紀も待ってられない。何しろ、志緒が関わっているのだ。大事な大事な妹の。妹さんをくださいの挨拶もしない男に、俺の志緒をやれるものか。ハルキ。志緒のところへ行くが天天素、持って行くものはあるか高校1年の弟の部屋をのぞく。散らかった床に、由緒正しきハートの封をした封書が数通落ちている。軽く眉を顰めていると、ハルキはのんびりとこう言った。志緒、替えの下着持って行ってないから持って行けよ威哥王。あと、外国だろ。和食が恋しいだろうから、インスタントの味噌汁とかいいんじゃないお母さんか、お前はかくして、弟に背中を押され(?)イツキは家を出たのである。濡れた前髪をかきあげ、眼鏡の水滴を拭う。背後を見れば、非現実の権化である泉の五便宝 精霊ナマズが笑っている。いいやもう、突き詰めて何も考えるまい。ノリだ。ここで必要とされるのは環境への順応だ。帰りも、頼めるかな?イツキは患者さんの希望、疾病の神様も裸足で逃走する極上スマイルを彼女に向けた西班牙蒼蝿水。満面の笑顔でうなずくお魚に手を振り。同じ要領でヒッチハイク。目の前にそびえるはエラフスタ城。正面の門は改築中の様子で足場が組まれている。その脇の人が出入りしている臨時通用門へ向かう。あー、こんにちはーごくろうさまですーえー通行証ない方は要件をどうぞー蟻力神。お約束はありますかー妹に会いにきたんですーはー。妹さんがお勤めですねー。お名前はー片倉志緒ですーああー、お嬢ねーっああ゛?受付のでかいおっさんが奇声を上げた。おいこら。ふざけたまねは他所でしやがれ。うちのお嬢の血縁者がここまでやって来られるものかどすの効いた低音を響かせ、疑わしげに目を眇める蟻力神。悪意には同じ悪意で答えるが信条のイツキ。うちの、だと?志緒は俺の妹だ、うちのだ黙れ偽者が。貴様のようなやからは一歩たりとも通さん偽者とはなんだ。忙しい俺が何のために休暇をとり、恥を忍んで“お願蟻力神い”なんぞしたと思っている。ああ、思い出したぞ、怪我をさせたのだろう!志緒に会わせろ、こんな野蛮は所には置いておけん、連れて帰るさせるか、小僧!そこをどけ、メタボ!やいのやいのと騒ぎを聞きつけて人が集まってくる。そのとき福源春。何事だ、スタン隙のない身のこなしで人垣を分ける長身。氷のごとき容赦ない眼差しはアイスブルー。でたな。イツキはそちらへ体を向けた。ヒューアは囲まれている異国人らしき黒髪の男を目に留めて、眉を寄せた。スタン?イヴィン、こいつがお嬢のイツキだ福源春。いもうとに、会いに来たスタンの言葉をさえぎり、“妹”の部分を一音一音発音して強調する。俺が、兄だ青天の霹靂である。妻の兄を名乗るその男を、ヒューアはもう一度見直す。ヒューアには及ばないが背の高い痩身、身に纏う物は見たことのない異国のもので、短い黒髪と同様に濡れて所どころ乾いたような状態だ福源春。剣一つ帯びてはいない丸腰だというのに尊大で不遜な態度はどことなく似ていなくもない。いや、志緒は毅然としているのでありlevitra 、この男は偉そうなのだ。似てなどいない。志緒は柔らかくて可愛いが、こっちは可愛さが皆無だ。今朝の志緒も可愛らしかった。まだ、起きれぬだろうか。ふと、思う。これは、まずいかもしれん。
神聖にして霊験あらたかなる泉の精霊が魚系であることは、志緒から聞いて知っていたヒューアである。が、なんともなく周知に及べば誰かしら幼いころより抱いていた夢を破壊するかもしれんと伏せていた情報でCialis。水を含んだ黒髪も、ついさっき泉から出てきたところと見て取れる。同じ髪の色、瞳の色。同系の種族であろうことが見て取れる顔立ち。同じものを持つこの男に、己の唯一の近しいものであると認めて。そこに嫉妬すら感じるXing霸・性霸2000。彼こそが、長く彼女を近くで守ってきた存在なのだろう。己の手が届かぬその時、痛みを拭った手を持つ者。志緒の兄。今すぐ帰れ。エラフスタ伯爵、ヒューア・イヴィンだ常の如く。唇を引き締め恐ろしいほどの仏頂面で名乗る。歓迎する対するイツキのVVK黒い双眸がわずかに眇められる。今、何の話しているんですか、この人誰、奥様のご兄弟?もめてませんか?決闘ですか、え、宣戦布告?戦争勃発?周囲で兵士や通りがかりの洗濯のおばさんやらが独自の情報伝達を行っているVigRx 。腕の中で目覚めた妻の可愛らしさについ我を忘れたのは今朝のこと。もう少ししたら、労わりついでに遠乗りにでも誘ってみるかと、そんな人もうらやむ幸せ者な一日を送るはずの予定は、たった今破り捨てられたに等しい。あと一ヶ月は主寝室の扉に閉じこもってもSPANISCHE FLIEGE、誰も文句は言うまいに。ああ、今すぐ帰れ。誰も入れたくはない空間にそれでも志緒は。全開で喜ぶのだろう。こんなふうに。イツキ!!刺繍の袖を翻して、蝶のように飛び込む。声を聞いて。それだけで、違えることなく相手を認識して、ここに居る不自然ささえ忘れて。つながった絆。見えぬと言うのに、こちらをハラハラさせる無謀な跳躍は。必ず捕まえてくれるという確信からか。請われた者がそれに応えるSPANISCHE FLIEGE。俊敏に駆けつけて、その胸に抱きとめる。イツキ、本物なのか?本当にイツキか?胸にあって叫ぶ。志緒。相変わらずだな黒髪を何度も撫でる。イツキ!志緒イツキ志緒愛しげに額に口付けて。ちょっと待て、それは私の妻だSPANISCHE FLIEGE D6 !激烈な再会中の兄妹の姿と、己らの主の姿とを行ったり来たり眺めていた兵士、使用人の皆さんは。鋼鉄の騎士のまわりの気圧が急降下したのを見たとか見なかったとか。何はともあれ。お客を迎えたエラフスタ城。背中に背負った大荷を志緒にと渡し、しばらく兄妹水入らずで過ごした後、イツキは広間にて寛がされていたSPANISCHE FLIEGE。僅かに離れた席に、ヒューアが座して。ハイドレニアの気候が特産がと当たり障りのないはっきり言ってどうでもいい話を供していたが。お土産と称する温泉饅頭を食する二人の間に横たわる、この殺伐とした空気は何なんだSPANISCHE FLIEGE 。広間に集まる皆さんは見ないフリをしつつ、内心小姑の出現に心躍らせているのだと、そっと目配せして確認しあうのだ。首の右後ろ。鎖骨にも一つ何の暗号なのか。言葉に詰まる領主様。見えるところに、わざわざ虫除けだお触り禁止、間に合ってまーすのサイン。今朝もしっかり付けていたのですね、って皆さんとっくにご存知でしたかsex drops セックスドロップ ドイツ小情人。肘を付き合うメイドさんたち。志緒はその手のことにうまく対処できん当たり前だ、スレないよう細心の注意で育てたそれなのに、少し目を離した隙にこの有様だ、まだ高校生だというのに心底、忌々しげに呟く。世間知らずの元凶はあなたか嫁に往かせるには早かった。何ならつれ帰るがこちらでは何の問題もないMaxMan。私がついている俺の妹だ妹離れしたらよかろう人攫い過保護団栗の背比べ的レベルでの舌戦に。なんだか、聞き耳を立てるんじゃなかった。日ごろ厳しい主の元で恐ろしい訓練を受けている兵士の皆さんは揃って斜下に視線を落とした。待たせたな。と晩餐のK-Y 料理の数々と現れた志緒に、両者同時に顔を上げ、まったく同じ間を空けた後に目を見開く。名誉の勲章と両手を広げてみせるその指先は、一本残らず包帯が巻かれていて。誰にやられたのだっえ、ジャガイモ?志緒っD10 媚薬、消毒は?お兄ちゃんに見せてみろい、いや、ルシンダさんに手当てしてもらったばかりだから髪の先がおかしいぞあ、の、ええと火に近づきすぎてだな。何だともう二度と厨房に出入りするな、包丁握るな、こいつの飯などカップめん脂肪戦闘機 Fatkiller 、否、猫缶で充分。いつもの2倍だ。呟く奥様に。さらに二重唱なるお小言が聞かされるのだった。あーあ。あれは怒っているぞ。いや悔しがっているのか。向こうに行っちゃったぞ。八つ当たりを恐れてか、兵士の皆さんが壁際で仰け反っている。去り際の一瞥。自分の妻の後姿をなんて目で見るんだ。そんなに離れがたいなら植物偉哥、強引に連れ戻せばいいのに。痛々しいてな感じで眺めていたら目が合ってしまった。領主殿は一歩立ち止まりじろりと睨んで、ふいと逸らすなり廊下の奥へ立ち去ってしまった。イツキ?傍らにやってきた志緒が首をかしげる。いやぁ。おまえの旦那はなかなかにかわいいねへ?志緒は半歩、身を退いた中華牛鞭 。初めから帰れオーラを発していたが。志緒が喜ぶなら、と押さえに抑えた挙句の丁寧な対応でもてなされた。志緒の髪をなでなでしたり手を握るたび、かの御仁のこめかみに青筋が浮き上がり、室内の気温が2℃ずつ低下する。こりゃ面白いとRU486中絶薬、多分何も気づいていないだろう小柄な妹を膝の上に抱っこした瞬間、そ知らぬ顔で向こうを向いた彼の手の中で陶器のコップが大破した。これは以上やめておこう、とも思った。大満足だ。とイツキは思う反面、寂しさも感じて。この自分よりも、とは思わないが、同じくらいには志緒を大事に扱っているだろう中絶薬RU486。無愛想な顔はいまいち気に入らないが。贅沢をしようと思えばできる財があり。着せ替え人形かと志緒が呆れるほどの衣装を買い与えて。少人数の使用人も皆温かく家庭的。志緒が動けば誰かしら手を差し伸べる。ただ領主殿がそばに居るときだけは別わざと危なっかしい様子を見せつけるよう仕向けているような気がしてならない壮根精華素。兄である自分が、これ以上を志緒に用意してやれようか。そろそろ、後を追ってやったらいいんじゃないか?頬を染める妹をまぶしげに眺め、イツキは送り出してやる。本当に、お嫁に行っちゃったんだなぁひとを。父親みたいな気分にさせるんじゃない壮天根。寂しいものだな同じく若い女主人を送り出したメイドさんが、目元を緩めて一礼した。一人で行ったけど、いいの?イツキが妹の行った方をさすと。あとは。旦那様のお仕事ですからメイドさんはそう言って、心得たように微笑んだ。廊下の薄暗さも及ばない深闇の壮陽一号 中をこつこつと進む音。存在を示すその音色を彼女が階の下にいる時点で聞き分けた彼は、無言で衛兵を下がらせるとその場で待ち伏せる。城の中は慣れたから苦もなく歩き回れると言い張ってはいるが。必ず誰を共に連れて歩けと言っているの避妊薬にどうしてまた一人なのか。長いドレスの裾を邪魔そうにからげ上げすぎだとあとでまた注意しなければ片手でステッキを突きながら軽やかに階を上がりきる。腕を組み立ちふさがる彼のブーツに。彼女の目であり、指先であるステッキがあたった。もしかしな終極痩身くても領主様もしかして、ではないのかだって。志緒はステッキの先でヒューアのブーツをえいえいと突付いた。わざわざ気配を消してゆく手を阻むような意地悪は、領主様しか居ない意地悪?今日一日中、兄上殿の嫌がらせ(苗条コーヒー痩?)に散々耐えたというのに妻からの労いの言葉が意地悪?転ばぬように怪我をせぬように迷子にならぬように攫われぬようにと、日ごろ言い聞かせる注意事項を、意地悪?城と領民を守る領主の言を、彼女は軽くみすぎていまいか九州神龍。何故あなたは何時も言うことを聞けないのか私には皆を守る義務があるのだ。あなたもだ!そのために命じることは、あなたといえど従ってもらうと言ったはずだぞ両腕を捉えて壁に押さえつけると。華奢な体は何の抵抗も示すことなく貼り付けにされる。そのあっけなさに、己のほうが肝を冷やした。この人に害をなそうとすれば金装唯美OB蛋白痩身素、誰だって簡単に迷い恐れるそれが顔に出た。幸いなことに、志緒はそのことに気がつかずにいてくれる。私とて。完璧にこの人を守りきる自信がないのだ。筆頭騎士を勤め、領主として収まっているが万能でもない我が身金威龍。その証に、彼女は既に目が見えず、身体には消えぬ傷跡があり。剣の扱いには慣れてはいる。高い城壁をもつ城も、自ら鍛えた兵士たちもいる。だが、後何が揃えば、たった一人の女性を守れるという自信につながるのか。私は、領主様の重荷になっている?壁に押し付けられたままでそんな志緒が言った金鎖固精丹。なに?領主様の命じた通り改めれば、そのうち皆が自分の身を守れるようになる。緊急時の避難場所とか護身の技とか、連絡体制とか。領主様がここで働く下働きの人たちも含めて一人残らず知るべきことだと訓練させているって聞いた。皆が大丈夫なら、領主様は安心して戦ができるって。私は。そんな時足手まといになるの金色起点は知れている故郷ならいざ知らず、ここでは目が見えぬことは致命的。事実、賊に襲われたとき手も足も出なかったではないか。志緒は続ける。そんな人間に城の中を取り仕切るはずの奥方が務まるか。と。私は役立たずだろ掴んだ手の緩みをすり抜けて今古通消痛灸、十の指を掲げてみせる。ジャガイモと格闘した、包帯だらけの指先。そうまでして拵えた食事を先ほど味わったばかりだ。確か、ニック・ジャガーとシミソール?あのとき、想いばかりでここへ戻ってきたけれど。それが、領主様のためになるのか分からない今古通消痛灸。与えられた引き際に、引くべきだったかもしれない唇が、震えながら笑みを形作る。領主様の手を煩わせるくらいなら、私はイツキと帰ったほうがいいのかもしれない瞳を閉じたまま、囁くように、それは決意の言葉であった降脂茶



http://akanpo.blogmin.jp/
http://d.hatena.ne.jp/akanpo/
http://star.ap.teacup.com/akanpo/

~悪魔の目の王女~

男は腕の一振りで、朱く燃え立つ百刃を放った新瓜拿納活力。重く鎧った甲冑の鈍い輝き。マントはたなびく濃紺。秀麗な面差しに残忍な笑み。瞳は黒。漆黒の髪は返り血に塗れまるで突き立った剣の山、あるいは古の邪教徒達の神殿の如き荘厳で禍々しい砦を背に。返す手などあろうかと、己の力量に酔うかのように至宝三鞭丸、なぎ払った腕を伸ばしたままに、次なる手の構えもせずに不敵に哂う。迎え撃つは一千の兵。手にした盾もその役には立たず、貫かれ絶命してゆく。下がって浮き足立つ兵を怒声が制し。長剣を手に。兜を失ったのか、長い銀の髪をなびかせ飛ぶように最前列を割る。その面差しが、敵味方に普く晒された大地勇士。眩く白い肌と柔らかそうな薄紅の唇。まだ少女ではないかと目を疑ったものも居るだろう細い体。だが、その銀の髪と深い紫の瞳“悪魔の目”を認めれば。サイラスの姫将軍その名を呟いたのは誰か。小さな唇が放ったのは魔法句の詠唱。手のひらが淡い緑色に光り、男が放った刀を舞うように弾き返してゆく藏御 逍遥丸。その一本が、男の胸元に飛来した。不動を装っていた彼もさすがに動かずには除けられぬとみて。手のひらと前腕に魔法句を浮かび上がらせ、飛んできた自らの刃を払いのけた。軌道をそれた刃が、勢いそのままに砦に達しその塔の一部が轟音と共に紅蓮の炎に包まれるのを顧みもせず。感情を潜めた眼差しは、地上に威龍九牛神鞭、今毅然と顔を上げたほっそりとした少女の上に留まっていた。遥か古の神代の時代から、サイラスの北には境界があったとされている。人間界の辺境とその向こうの境目は、何時の頃からかサイラスの国防上、最重要戦線となっている。その向地は『魔界』と呼ばれていた。戦線は魔との戦場。サイラスが今の王国を築くはるか昔よりKidney Treasure腎宝、辺境は希少な動植物目当てに人が住んでいた。境界とはいえ目に見えて壁があるわけではない其処を、野生の獣たちが超えぬはずがなく。獣といえ魔界の獣である。人が襲われればひとたまりも無いのだ。始まりはそんな、小さな火であったと言われる金博郎(JinBoLang)。森を焼く火が魔界を焼き、魔族がそれに報復を行って。小競り合いは瞬く間に戦いへと発展し、その確執は人が代を重ねても続いているのだ。かくして、かつての人々の集落は軍事拠点と変わり。押せば押し返すの長丁場が始まったわけである鹿鞭神奇丸。わけではあるが、いい加減飽き飽きしていると言っても過言ではない。何時終われるものなのか。ちょうど良い和解策が無いものかと参謀たちは頭を悩ませていて。うねるリワール川がしょっちゅう氾濫と共に境界を押すのをいいことに、ここからこっちは此方のものと言って見れば、砦をドンと立ててここから見渡せる26味三鞭寶ところ総ては此方のものと返されたり。魔族の力を注いだサイラスの都からも晴れた日には見えるというその建造物を一目見て、それ反則でしょと、やはり話し合いは揚げ足取りで終わるのだ。そういうわけで。軍勢を率い、悪魔の砦に挑むは白い頬を煤で汚した“悪魔の目”を持つサイラスの第一王女シルヴィアForce Culminate 6008。本来ならば、真綿に包んで絹の箱にでも収められているような箱入り王女であるが、身に秘めた魔力は同じく悪魔の目を持つ弟、サイラス王ジェイスターと同等、王国の祖であり対魔聖戦を勝ち抜いた大魔術師エイディンユングに連なるものとして悍馬壹號、破壊力満天なわけである。今まさに可憐な両手の指先が空に描き薄紅の唇が紡ぎだす魔法は、都の魔道師たちが禁呪とする原子還元波動。退避!ひ、姫様から退避せよ!!慌てふためく司令官の号令に、轟音が被さった。ひゅるりと風が、厚く立ち込めた煙を薄く引っ張ってゆく。開けた視界のその先は。まっさら天仙膏 神経痛。ついさっきまでオークやら魔物達で犇いていたそこは、更地同様になった荒れ野と成り代わっていた。わあっと歓声を上げる兵士達を背に。シルヴィアは動かず中空を見上げていた。見下ろす闇色の瞳。砦も吹き飛んだその風景の中天仙丸1号、結界を這ったその魔族は、髪一筋乱さずに無傷で空に浮かんでいた。その向こう。空を埋め尽くす勢いで集い来るは、先に塵へ還した魔物達とはまるで桁外れの禍々しさを醸し出した、正真正銘の魔族の軍団か。おい、あれ。誰が溢した囁き。上がった歓声が引き潮の如く引いてゆく。終わった絶望の呟きをもらす天仙丸3号参謀長を振り返り、シルヴィアは再び魔族の大群に向き直った。魔族の武士たちが集い、次第に空が魔素に濃く埋もれてゆく。世界が、終わるのだ。人間の何とかしますシルヴィアはそう言い、腰の剣を引き抜いた。あ、それ弟に貰ったの王家の宝刀(装飾に一部破損あり)高くそれを翳し、声高く呼ばわった。我こそは、大将!!一騎打ちを申し入れる真っ直ぐに天仙丸5号、自分を見下ろす魔族へ。ひぃぃ、何言っちゃってんのぉぉと両側で参謀官と司令官がのけぞるのも気にせずに。対する男は、背後に集った魔族達を振り返りもせず。黙したままだが。それを何と取ったのか、今そこに陣を展開し終えた将らしき魔族がその背後からこちらに歩を進める。男の足を制したのは、今まで動きの無いその男の天仙丸6号上げた腕であった。よい。マルキュディアはそして一言、言い放つ。受けてたとう。と。地上に銀の髪した悪魔の目の王女。宙には大軍を率いた魔族。背後に立つ将らしき魔族が眉間に皺寄せ、きらりと光る瞳で人間たちを睨みつけていた天仙丸7号。ひゅるると風が通り抜ける。見上げる首も少し痛くなってきた。あのぅ相変わらず無表情に見下ろされて。声を張り上げる。降りてきてもらえませんかぁ?如何してこんな事に成っちゃったんですかぁああやってしまったものは仕方があるまいぼくぁ陛下に、何てご報告すればいいんだぁああ号泣している参謀官の片仔廣肩を慰めるよう叩く前線司令官。その二人の前で、シルヴィアは困ったように微笑んでいた。でも、皆無事でしたし。私も帰ってこれたのですから良かったではありませんか良くはありません!!二人のオヤジの声がはもった。聞いたでしょう!迎えが来ます ProExtender ベニス増大。これは正式に迎えが来るまでの猶予です。つかの間の平穏です。それも果たしてどの位の長さになるか今すぐ影武者を用意させますゆえ、殿下は王都へお立ちくだされにこやかだった王女の顔がさっと改まる。両人とも、それはなりませぬしかし、殿下!身一つで収めてくれると先方の言を取り付けたるは我が身蒼蝿迷情液 gold fly。それを欺けば先見したあの軍勢が今度こそ我が国に向けられるでしょう。どう迎え撃つのです?私と陛下の力だけでは良いのですか?都を焼かれても。良いのですか?そなたたちの家族も含め多くの無力な民が殺されてしまっても?二人は黙って下を向いたlevitra。良いのです。私は生まれながらサイラスの王女。使えるところに使っていただけたら、それで国が救われるなら本望です。それに、人質として渡るのですから、すぐに殺されることはないと思いますしかし、相手は魔族。常識など通用するのか。懸念に顔を曇らせる二人。だぁいじょうぶです、心配しないで。もし約束を破って魔族がサイラスを攻めるならRU486 中絶薬、私、大暴れしますからドンと胸をはるシルヴィアに、その結果がこれなんです、とは言えない二人であった。あわや世界の危機かくなる上は我が命を賭けてと一騎打ちを申し込んだ勇ましい姫君は、魔法こそ向かうところ敵なしの使い手で。振るった剣は王家の宝刀、一太刀で竜をも黙らせる聖なる一品であったが RU486。『えいっ』ぺし。『それっ』すか。『とー』。仕舞には不動なる対戦者に手掴みで奪われてしまった。いや、要するに。取り上げられたわけである。戦場の勝敗を賭けた一騎打ち。魔力こそ隣国ハイドレニア帝国が誇る魔道の塔さえ太刀打ちできないと言われている無敵王女である。それが何を思ったか剣と剣の福源春一騎打ちを申し出たばかりかこれほど見事に、いや、無惨な敗北を喫するとは誰が予測しようか。無惨なのは寧ろ王女の剣のセンスあり、その腕前の歴史的暴露の道具として王家の宝刀が使われてしまった事実である。ああ、竜の鱗も突き刺す剣で、ぺし三便宝。それを見ていたサイラス軍は火の消えた鍛冶場状態。もういいです、僕たちきっと皆殺しだね。そう、お空に向かって呟く姿もちらほら。が。『では、後日迎えをやる』聞こえた男の声はそんなで。目を丸くするシルヴィアに背を向け、その 魔根金虫草魔族殿はとっとと全軍まとめてご帰還なされたのである。てっきり、その場で殺されると思ったのになぁ何言っちゃってるんですかぁ!!その日、外交上ではこう記録することになった。対魔族戦線休戦決定。先日は境界越えしてきた魔物もいる。早いうちにいHealth Care Slimmingろいろ境界に関する取り決めを交わしたいものだが、先方から来るはずの迎えも来ぬまま数日が過ぎた。魔物と魔族はまるで異なる。先の戦いで灰塵に帰したオークのような兵役に使われる魔物から、単独生活を好む獰猛な竜族など、魔界独特の生物は魔物と呼び習わしている。いずれも魔族たちにとっては下等で低俗な生き物であるらしいマカ[MACA]まか。それでも人間にとっては自然界の動物たちより遥かに危険な存在である。討伐には其れなりの犠牲を払わねばならない場合もあることから、それらを魔族側で取り締まってほしい、というのが本音のところ。いまはまだ、魔法にかけてはぴか一のシルヴィアがこちらにいるので何とかなるが。先日の魔物はサラマンダー同仁堂安宮牛黄丸 金衣。あれはどういう生き物かと問うた王女殿下に、『火を噴くトカゲ』と説明したところ。『じゃあ、食料になりますわね』と、のたまって。吹き飛ばさぬよう押さえに抑えた魔法で小突き回し、『蒲焼き、お待ちなさい』と追廻したが、結局は森深くに逃げられてしまった。滝のように涙を流して逃げ惑う件の魔物に哀れを感じ 脂肪戦闘機、随従していた兵士たちが追求しなかったというのもあった。そんなことがあって、そのまま幾日が過ぎたある日。突然に空が掻き曇り、見上げた不吉な空を、黒い影がこちら目指して駆けて来るを見て。慌てふためいて誰かが吹き鳴らした角笛の音がFatkiller、つかの間の平穏を打ち破ったのだった。弓矢持つ兵が城壁に集うも強風になぎ倒されるのを尻目に、人間の城に現れたは、黒き天馬を操る黒髪と暁色のマントを風に靡かせた魔族の男。見上げる人間たちに覚えがあるか分からないが、あの大軍を率いて現れたのが彼であった。わああと驚き散る人間たちには構わず沖凉痩、金色の瞳を辺りに向けて。知らせを受けて塔に登ってきた銀髪とバイオレットの瞳をした王女を見つけるや、物も言わずに彼女へと歩を進めた。不機嫌に眇めた瞳はまるで、獲物に向けられた猛禽のそれ。目を見張って立ち止まったシルヴィアの腕を捉え、あっという間に己に引き寄せていた。え?ああ、やっと。お迎えに来たのですね負脂肪 Exilis250?間近に不機嫌そうな眼差しで見下ろされて戸惑ったものの。シルヴィアはにっこりと笑ってそれはご苦労様ですと丁寧に礼を言った。先にやった迎えはどうした眉間のしわを深めそう言った男に、シルヴィアは首を傾げた。来ておりませんが?そんなシルヴィアの濃い紫色の瞳を一寸の間、魔族は見つめて。逃げるつもりは無かったの 同仁堂安宮牛黄丸か如何してか逸らせない視線を不思議に思いながらも、はいと答える。何か、問題でも?と、不安になって尋ねるも。男は答えず荷袋のように彼女を肩に担ぎ上げると、次の瞬間にはすでに馬上の人となり、天馬は空をその力強い蹄で蹴っていた。わあVVK 、すごい。初めて乗った。わくわくぎみの王女の声が男の耳に届いたが。肩に担いでいるので乗っているといえるのか果たして謎な状態である。でも、まあ、己に乗ったのは初めてではあろう。と、妙なところで納得し。行くぞ、わが主君がお待ちだひめぇとかでんかーとか喚く人間たちがどんどん遠ざかってゆくOneStepAnti-HIV1+2Test。黒雲と雷鳴が出迎える中、天馬は駆け抜けていった。視界の中を暁色のマントがはためいてゆく。シルヴィアは肩の上に乗せられたまま、男の背に手を着いてどうにか上体を起こした。男は魔族らしい烏の濡れ羽色の髪とやや尖り気味の耳をしている。まとまりの無い髪は短めで硬い質なのかつんつんと突き立っていた VigRx。瞳の色は金の色だ。シルヴィアは前を向いた男の横顔を何と無く眺めながら思い返す。その色の不思議な綺麗さに、目を見つめたきり逸らすことなど考えられなかったのだ。それゆえあっさり捕まってしまった。迎えがくるとは覚悟していたが、それがこんな突然で強引なものだとは思わなかった。まるで嵐のよう 片仔廣。あの、あなたはあの時軍勢を連れてきた人ですよね?あなたの、お名前は?そう尋ねたものの。この風では聞きとれなかったかも。そして今それを知れぬことが、ひどく残念に感じている自分が不思議だった。そう取り留めなく思っていたら博凱減肥楽。マルキュディア。しかし、俺の名など覚えずでもよい。人間の娘マルキュディア、ね。覚えるために口の中で繰り返す。“人間の”に、込められた侮蔑にシルヴィアは眉をほんの少し動かした。人間が嫌いなのですか?わたしが、きらいなのですか賽尼可。そんな自分の声がふと脳裏を過ぎる。ちらりと肩越しに視線が合った。一瞬にして逸らされる。当たり前だ。人間などと馴れ合う気は無い。舌を噛みたくなければこれ以上無駄口を叩くな強風は天馬の脚ゆえ。シルヴィアにとっては息をするのも苦しい状態なのだXENICAL Orlistat。しかし、男の声はそんなことは少しも感じられず、純粋に“人間と”話すのを嫌がっているように不機嫌だった。それはでも、お生憎さまです。いま、私の話し相手はあなただけしかいないのだし。私は、シルヴィア。名前を覚えてくれたら、嬉しいわ風に負けないように声を張り上げる。男から応えは無い。二人の接点は蔵八宝、肩の上の彼女と落とさないようにその足を支える手のひら。見下ろす野山があんなに小さい。速い流れで流れてゆく景色。どこへ行くのですか?辺境が遠く感じる。応えが無くて、質問を変えてみる。あの、あのときのあの人は、どういった御身分の方なのですか新一粒神?倦怠漂う黒い瞳と血に塗れた姿。腕一振りで彼女の、サイラス軍を追い詰めた。おまえ、それを知らずに一騎打ちなど言い出したのか何という。呆れ果てたとため息をつく。あのお方が我ら魔族の王で在らせられる。グレアビュスタ陛下だ蟻力神。今より登城する、無礼な振る舞いは許さんぞ魔族の王。それを告げた後、マルキュディアは話しかけても答えを返すこと無く先を急がせた。まだまだ魔界の都は遠い。シルヴィアは知らぬことだが、あの日、軍勢は王都から直接駆けつけたわけではなく既に境界近三便宝くに陣を構えていたのだ。いつの間にかもぬけの殻になっていた王の天幕を、報告を受けたマルキュディアが確認し、直ぐに砦へ向かった。はたして、戦闘はすでに始まっており、境界に配置していた魔物達は砦もろとも消え失せ、その場には膨大な魔力の発動余波のみが残っていた。王は無論、無傷だったのだが五便宝。それをしたのが、この人間の王女だという。確かにその瞳は歴代の魔王中最強であったというヒュートランの紫色ではあり巨人倍増、この色を持つ魔族は魔力が強いと知られているが、泥臭い人間の身でそんな力を持っているというのか。それこそ、かの人間、エイディンユングの成した大罪の証。しかし、彼が見たのは唯、悲惨も悲惨なあの一騎打ちだけだった。それでも王は、この王女に興味を示した。人間との戦から手を引くほどに。忌々しいことだったMaxMan。景色は見慣れぬ荒地。疲れてきたシルヴィアは黙って、肩からぶら下がったままそれを眺めていた。髪が根っこから全部逆立って、みっともない姿を晒すことになるだろう。服だって普段着のまま。何の用意もさせてくれなかった。この魔族にとって、人間など気遣う必要など見出せないということか。しかたのないこと威哥王。人質になりにゆくのだから。でも、もう少し。サイラスの王女として体面を保つくらいには。目を閉じる。なんだかもどしそうその小さな声を天天素、マルキュディアは聞き逃さなかった。もとより魔族の聴力はその名のとおり、地獄耳なのである。酔ったのか?大人しくなった王女に視線を向ける。見えるのは華奢な背。肩の上にすっかり体を預けている。おい、返事しろはい弱々しい声が答えるも。彼は舌打ちし辺りを見回した。答えがあったがそれきりだ曲美。多分言われるままに応えるのがやっとで、考えることも難しいのだろう。少し降りる。我慢しろくれぐれも己にもどしてくれるな。と。手綱を操り天馬を下降させるCialis。本当は一刻も早くこの荷から開放されたいのだが。初めての天馬それも荷物さながらの状態で肩に担い、地上の馬が追いつくことのできぬ速さで空気の薄い上空を駆り。人間はかくも脆いということか。あるいは。女全般に対する己の扱い方が悪いのかMotivat。水辺を見つけ、マルキュディアは天馬を着地させた。降ろされたシルヴィアは無言で低木の茂みを回り、その陰にしゃがみこんだ。えづく音が微かに聞こえてくる。それに背を向けて、草の束を引き抜き愛馬の汗を拭ってやる。青毛の有翼馬は我関せずといった具合にのんびりと足元の草を食み出した。しばらくして、立ち動く気配に振り向いて SPANISCHE FLIEGE 。動きを止める。涙に潤んだ大きな紫の瞳が、此方を見上げている。目の淵と鼻は赤く、乱れた銀糸が青ざめた小さな顔を縁取り、口元を隠す手も血の気が無い。吹き飛ばされそうに儚いその様子は、まるで子供のように幼くも見えて。縋り付くような上目遣いが、もの言いたげにひたとこちらを見つめていた SPANISCHE FLIEGE。止まった手を不服に天馬が嘶き、マルキュディアの腕がびくと強張った。何だという。その細い肩に掴みかかり、持ち上げて揺さぶって。その目が涙を落とす様を見てみたい。そんな衝動にうろたえる。あの、お水を掠れた声がそう言いSPANISCHE FLIEGE D6、ちらりと水辺を示した。口を漱ぎたいのだ。そう思い至り、頷いて促す。危なげな足取りを思わず目で追っていると、彼女は振り向いてもう一度不安げにこちらを覗った。あの、水妖はマルキュディアは眉を寄せる。危険ではありませんか?何故?シルヴィアは困ったように眉をたわめた。何故って。辺境ではこういった水辺では水を汲んだりできないのですSPANISCHE FLIEGE D9。水妖に引きずり込まれるからそんなことか。と、マルキュディアは鼻で笑った。子供でもあるまいし、そんなわけがあるかそんなわけあります!私の陣では馬が何頭か被害に合いました笑われてむっとしたのか、具合が悪いのも忘れて言い返す。馬鹿か、おまえは。俺がいるのに、水妖ごとき出てこられるわけが無いK-Y?そんなことも知らないのだろうか。魔法が使えるくせに、相手の魔力が、魔物たちがこぞって道を開けるほどに強力だとは気づきもしない。いいから、さっさとしろ!俺は暇ではない!まだぼうっとしていた王女は叱咤に驚いてか、ようやく水辺に屈みこんだ。冷たい水に顔まで洗って、酷かった気分はようやくすっきりしてきた 男宝。澄んだ水はマルキュディアが言うとおり、妖の影すらなかった。魔族の気配に、深く身を隠しているのだろうか。軍を指揮するくらいだ狼1号、魔族でも相当な力と身分の持ち主に違いない。行くぞ促されてまた天馬に乗せられたが、今度は肩に担ぐではなく自分の前に乗せられた。マルキュディアが手綱を取ると、シルヴィアの両肩は頑丈な腕に囲まれる。乗馬用の服装ではなく狼一号、まさか脚を見せて跨るわけにもゆかないため横乗りをしたのだが、振り落とされないためには相手に掴まるしかない。走り出した天馬の揺れに、ええい、ままよ。と、シルヴィアはマルキュディアの腰にしがみ付いた。すっぽり胸に収まって。ほっぺがくっ付いておりますが巨根、それは肩をやめたあなたが悪いのだ。乗り心地は悪くない。断然息も楽だ。あの、ありがとうございます何が。と、ぶっきら棒に返される。お水の所に、降ろしてくださってあと、肩をやめてくれて。人間が嫌いなのに、具合が悪いのを気遣ってくれたのは明らかで。ああ紅蜘蛛。そうだ、忘れていたごそごそと片手でかくしを探り、引っ張り出したものをシルヴィアの口元に持ってゆく。途端、すうっとした匂いが鼻孔をくすぐった。噛め。酔い止めになるそれは小さな草の葉だった。水辺に下りたときに摘んだのだろう、その生の葉は瑞々しい淡い緑だった。シルヴィアは戸惑った。地上は遥か下D10 催情剤。天馬はいまや最高速度を保っている。片手さえ離すのは怖いのに、どうやって受け取ったらいいものか。早くしろ指先が唇を掠める。思わず開いた唇に押し付けられるまま、マルキュディアの指先のその小さな葉をぱくりと挟み込む。これはしかたのないこと。しかし 花痴、男の指から直に食べ物を口に入れるなど、はしたないことのような気がして。頬が熱くなる。それでも貰った葉を、小さく噛んだ。広がる清涼感は格別だった。吸い込む息が清水を咽喉に通したように心地よい。これ、すごいですありがとうございます福源春。もう一度彼女は自分を強風から遮る胸に向かってそう告げた。ここで吐かれては迷惑だ素っ気無い言葉が返された。シルヴィアはまるで親に守られた雛鳥のように、胸元でじっとしている。嘴ならぬ、その唇の柔らかな感触が。何時までも指先に残っている気がして福源春。マルキュディアは急に落ち着かない気分になって、切り替えるように仕事のことに思いをはせた。もう少しで魔都に着き、嫌々だったこの任務も終わる福源春。王女は予想に反して泣き喚くことも、魔法を使って暴れることも、逃げようとすることも無く、始終従順な態度だった。簡単すぎてつまらない。暴れられたなら多少甚振って悲鳴を堪能し、縄をかけ引き据えるものを。サイラスの姫将軍。どんな泥臭い大女かと思いきや。泥臭い人間の女と思ったその人の、鼻先を掠める柔らかな髪は淡い花の香さえして蒼蝿水。子供のように高い体温をしているが、柔らかく胸に寄りかかる肢体はたおやかで抱き心地もいい。本当にコレが境界の砦を消したのか?オークのsex drops 小情人大群を塵にしたって本当か?見下ろせば、いかに睫毛が長いかわかるその影に、ヒュートランの紫瞳を隠し持つ。魔王、グレアビュスタの興味を引いた人間。それでも。マルキュディアは唇の端をゆがめる。手枷足枷を嵌められ地下牢に据えられたその時に、鞭を与えるなら己が仕事だろう。この女の悲鳴が聞けたなら三體牛鞭。『あアッマルキュディアっマルキュディア!』苦痛に満ちた声で己の名を呼ばわりながら悲鳴を上げるシルヴィアは、戦場で蟻のような人間たちを蹴散らすよりも三體牛鞭、遥かにこの胸を充足させるだろう

http://blog.sandiegotown.com/akanpo/

http://akanpo.blog.shinobi.jp/

http://akanpo.blog.drecom.jp/